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サティのピアノ曲、初心者には何がおすすめ?

エリック・サティという作曲家をご存知でしょうか。
この記事では、フランスで活躍したサティの人柄や、初心者でも弾けるピアノ曲について解説します。サティの名前を知らない方も、おそらく誰もが聴いたことがあるはずです。

サティってどんな作曲家?

1666年にフランスで生まれたエリック・サティは、当時から風変わりな作曲家として有名でした。若い頃に名門音楽院を中退したのに、40歳ごろに再び学校に入り真剣に作曲法を学び直す、といった具合です。独特の世界観を持ち、変わった曲名の曲も多くあります。音楽院中退後は酒場のピアニストとして働いていたので、親しみやすいピアノ曲を数多く作曲しました。

初心者が弾くなら、どんな曲がおすすめ?

サティは他のクラシックの作曲家に比べると、難易度の優しいピアノ曲を多く残しています。サティのピアノ曲の中でも、初心者が弾きやすい2曲をご紹介します。

ジムノペディ1番 難易度★

サティのピアノ曲の中でも、最も有名な曲です。癒しの音楽としても知られ、誰もが耳にしたことがある名曲です。ゆったりのメロディで繰り返しが多いので、譜読みもあまり苦労しないはずです。
ただ、中盤で左手の和音をおさえる際、左手を大きく広げる部分があるので、その部分だけは手が小さい方は少し大変かもしれません。
ジムノペディ2番・3番も同じくらい易しい曲なので、一緒に練習するのもおすすめです。


グノシエンヌ 3番 難易度★

どこか頼りなく、不思議な雰囲気に満ちた曲です。まず楽譜を見てびっくりするのは、小節線が書かれていないことです。さらには「注意深く あなた自身に助言して」「ひどく まごついて」などの指示が書き込まれているのも不可解です。サティの他のピアノ曲の中にも、小節線がなく、奇妙な指示のある楽譜があります。
楽譜を見た方は、おそらく意味がよくわからないと感じるはずです。ですが、私の個人的な感覚では、嫌なことがあって辛い気分のときに弾いたとき、この奇妙な指示がグッと心に刺さると感じたことがありました。
また、グノシエンヌ1番・2番も易しめの曲ですので、ぜひ一緒に弾いてみてください。

今回は、サティの人柄や、初心者におすすめのピアノ曲について解説しました。譜読みも比較的簡単ですので、ぜひ気軽に弾いてみてください。サティの名曲はまだまだあるので、中級者向けのピアノ曲は別の機会で紹介します。

参考文献 全音楽譜出版社「サティ ピアノ作品集 第1巻」
↑ジムノペディ、グノシエンヌも収録されており、作品解説なども充実しています。

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