見出し画像

こんなにあっさりと諦められるなんて

(注意:今日のnoteはいつも以上に私的な日記です。何もないです。)


今回の旅が終わろうとしている。オセアニアのトレイルを、2ヶ月半歩く予定だった旅は、1ヶ月早く終焉を迎えた。なぜ1ヶ月早く旅を終えるのか、理由はシンプルで、左膝を痛めたからである。

3週間前、下り坂で滑ってしまった。その時は、少し違和感はあるものの痛みは全くなく、そのままトレッキングを続行した。

その後も何も問題なく、日帰りで山に行っていた。私の心の中の大半を占めているのは、「山」だったから。

とくかく歩ける時に歩きたい。今シーズンの12月のニュージーランドは、例年よりも雨が多い。雨の日は何も出来なかったので、天気が良くなれば、これでもか!というくらいに、山に行った。

少しの違和感には気づいていた。でも大丈夫だと思った。左脚は私にサインを出してくれていたけど、無視してしまった。そして左脚からのお知らせは、山に行って足を使う度に、ドンドン大きいものになっていった。

結果、弾けてしまった。

1週間前に、少し難易度の高いトレイルを歩いた。岩場が多くて、急なアップダウンが続く道。

登りで、膝の違和感が大きくなっていることに気がついた。さらには天気も良くない。山頂まで行っても、お目当ての景色が見れる可能性が低かったので、途中の展望台で引き返した。

その下り道、左脚を曲げると違和感があるので、極力曲げないように気を使う。それでも山道なんて想定外のことが沢山起きる。踏ん張りが利かない。とうとう左膝が悲鳴を上げた。

一瞬思考が停止するような、鋭い痛み。しばらく放心して動けない。その後、恐る恐る屈伸すると、また強烈な痛みが身体中を走る。

ああ、やってしまった。これはヤバイやつだ。

はじめて帰国という文字が頭をよぎる。


自己判断はできないけど、安静にしていたら、良くなるかもしれない。でもまた無理をすると、もっと酷くなる。


今の私から、山を取ったら、何も残らない。でもこれを受け入れるしかない。


この後行く予定だったトレイルを、全てキャンセルして、帰国チケットを取り直す。自分でも驚いた、こんなにあっさりと諦められるなんて。


日常生活は特に問題ないので、このまま旅は続けられると思う。1週間安静にしていたので、膝も曲がるようになった。

ただ、ここで無理をすると、また行き急いでしまう。少し休めと、身を以て私に教えてくれたんだろう。心も「山」だけになっていた。もう少し視野を広げてみよう。


たぶんしばらく山には行けない。不完全燃焼で悔しい気持ちもある。でも、山は逃げない。また、戻ってくる。


1年後、ニュージーランドでこのnoteを読みながら、「ああ、そんなこともあったよね」と笑えるように。今、ありのままの自分の気持ちを、ここに残しておく。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 もし気に入っていただければ、スキボタンを押してくださると嬉しいです。スキのお気持ちが、毎日書く励みになります。 (アカウントなくてもスキは押せます) サポートは泣いて喜びます。