五篇

「このタバコ、ラムみたい」って言わなきゃさ、
吸ってなかったよハイ・ライトなんて。

「くちびるが、くっついちゃう」って
フィルターに、残ったピンク・コーラル・ルージュ。

長雨に降り籠められて四畳半
きみ、タバコ、ぼく、コンドーム、ビール

メール来た開いた読んだ「またいつか」、
五秒で返信「いつかっていつ?」

ガレージの老朽化だけが心配と 困り顔で話してた君がぶら下がっていて 倒れてた椅子を起こして僕は君を 梁から下ろして君はまだ息をしていて 部屋に運んで意識を取り戻す前に君に くちづけて不健康そうな頸に 巻き付いた縄目を見ながら君を抱いた

我が家のねこのごはんが豪華になります