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ファンド組入れ上位チェックの話

2024年に入ってから開始したアクティブファンドの上位組み入れ企業チェック。
毎月約80のファンドの月次報告書をみています。
先日の勉強会でファンド組入れ上位のチェックファイルについて説明したところ、質問を受けたので改めて何をやってるか書いてみます。


〇目的

以前も書きましたが、自分で3900社すべてをフォローするのは大変です。
各運用会社には優秀なアナリスト、ファンドマネージャーが取材を基に投資判断をしています。
その力を借りる。(便乗する)
ということです。
同じタイミングで複数のファンドで組み入れがあれば、何か変化があったのではないか、と考えて取材対象としています。
月次報告書は前月末時点のなので、場合によっては組入れから1カ月以上過ぎている場合もありますが、四半期で大きな変化があればあっという間に織り込むので急いで知る必要はありません。
月次報告書の発表時点でOK。

〇対象ファンドの選び方

ウェルスアドバイザーのサイトで
投資信託のスクリーニング

カテゴリー:中小型
インデックスファンド区分:インデックスファンドを除外=アクティブ
投資地域:日本

で194あります。(2024年6月10日時点)

ここから検索結果のファンドを一つ一つ見ていきます。

除外条件

・中小型で検索したのに、上位10企業が大型ばかりのファンド

中小型アクティブファンド(ウェルスアドバイザーの定義で)でありながら、上位10企業が大型ばかりというのは
インデックスに負けたくない=リスクをとりたくない
ということ。
こだわりがあるファンドのアナリスト、ファンドマネージャーの力を借りたいので、上位10企業に大型があるものは対象外です。

・組み入れ企業数が多すぎるファンド

これは適当な部分がありますが、資産金額が小さいのに、
投資先企業数100~200企業というファンドはマイナス評価
”こだわり”、”覚悟”に便乗したい

で、一つ一つ見ていって、半分以下の80程度を対象としました。
この辺は私の独断と偏見で対象外としたファンドもあります。

〇”みんかぶ”見ないの?

”みんかぶ”のサイトでその企業に投資しているファンドを見ることができます。
先日の勉強会で教えていただきました。(ありがとうございます!)

例えば、任天堂
”組入れ投信”
をクリックすると一覧が表示されます。

これは知らなかったのですが、今は一つ一つ月報を見ることを続けたい。
月次報告書を直接見ることは次のような価値があると思っています。
①上位10企業にあがる=ファンドとしての主張でもある
②月報には投資した理由をコメントしていることもある
③ファンドの活動を知ることができる。

(例えば以下のようなフィデリティのエンゲージメントの話)

手間をかけることによって得られるものもあります。

毎回、気になる企業の変化があり、投資アイディアを得ることにつながっています。

〇下落可能性のある企業の回避に使えるか

M&A総研
FPパートナー
は下落を続けています。特にFPパートナーは6月に入って雑誌に取り上げられて大幅下落と話題?の2社ですが
どちらもファンドチェックで4月末時点で大幅減少していた企業でした
・上位組み入れファンド数
FPパートナー 9 → 3
M&A総研 10 → 6

上記の記事でも書きましたが、一度ファンドから外すと、再度組み入れられて上位に来るのは難しい。つまり、再度上昇に転じるのは難しいかもしれない。ということは想像できます。
一方で、ポジション解消が将来の下落のシグナルになるかというと、それはないと思います。ポジション解消ですでに下げている状況でのチェックなので。しかし、需給面を考えれば、需要側が減るので供給(売り)が相対的には増えるということで、継続的な下落の可能性を考える参考に煮はなるかもしれません。

〇勉強会やります 7/13

次回の7月13日の勉強会でもまたお話します。


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