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私を幸せにしてくれないから結婚した

旦那さんと出会う前まで結婚願望ゼロ。何度も結婚と離婚を繰り返す親や兄たちを見ていると結婚に希望もないし、不幸せになるくらいならしなくていいや、くらいに思っていた。

旦那さんとの結婚を決めたのは半分直感で、残りは「あ、この人は私を幸せにするつもりはないな」と感じたから。悪い意味ではなくて、私自身が「幸せにする」って言葉に違和感を覚えるから、彼にそれを言われたとしたら指輪を返してたと思う。

テレビで見るプロポーズでは「君を絶対幸せにするから」とか、周りの人の話では「旦那は私を幸せにするって言うたのに、不満だらけ。結婚失敗した」とよく聞いた。それに加え、両親も「結婚なんか忍耐やで。好きよりも金ないと無理に決まってる」と言い続けていた。

「幸せにする」と「好きよりも金」が結婚なんやろうか?歪み合って、我慢するために結婚するん?大人って、変なの。

中学生の頃、そんな思いで両親の話やテレビを見聞きしていた。大人になって苦い恋愛も少し経験した後、旦那さんと出会って、自分の中にある「幸せにする」の違和感の正体が分かった。

 幸せにしてもらう=相手から何でも与えてもらうことを期待する。

自分の思い通りに相手が動かないと、発言しないとこちらは機嫌が悪くなる。人からもらう幸せって、有限。何かがない限りは、結婚ってその人と一生一緒にいるって誓うわけやん?何十年と続く結婚生活で、相手に幸せをもらい続ける、与え続けるのはお互いしんどいと思う。あと、自分が幸せじゃないと誰かを幸せにすることなんてできない。

旦那さんは、「自分の幸せは自分で作り出さんとな」って言う。まずは2人が、好きなことや楽しめることを存分にする。

彼のこの考えを知って、ギブアンドテイク(Give and Take)の関係にはならないなって。両親や兄たちはいつも「与えてくれたら返したるわ」精神だった。だけど旦那さんは、2人の関係やこれからの未来に期待もしない。「今」の2人がどうやって楽しく過ごせるかを考える。

彼も奥さんを幸せにしようとは考えてないけど、奥さんが笑顔でいられる努力は続けてくれている。私も旦那さんを幸せにしようとは考えてないけど、彼が頑張れるように「できる限り」のサポートをしているつもり。

夫婦揃ってギブ(Give)ばかりしている。それが結果的に、お互いがお互いを幸せにすることに繋がっているのかもしれないな。

「結婚」を特別にも思っていなくて、一緒にいたいと思ったから結婚に繋がった。これはラッキーだとか偶然じゃなくて、自分にとっての幸せな結婚、一緒にいたいと思える相手を具体的に考えて、行動した結果なんかもしれない。

それに、「幸せにする」の言葉の意味も人によって違うと思う。

相手は「(お金稼いで君に苦労かけないように)幸せにするから」と自分は「(私や家庭を最優先にして、ずっと愛してくれる)幸せにしてくれるよね?」ってなったりする。少なくとも、バッタモン家族はそれで関係がずれたように思う。

 自分を100%幸せにできる人は、自分しかない。それから誰かを幸せにできる。

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