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11日目 浮かぶ口

眠りながら自らの身体を感じることはあるのだろうか
それは現実で感じるものとは少し異質でだけど、確かに私は夢の中で頭蓋の内側にある違和感を感じていた
しかし、私にはあらゆる使命感がありたくさんのことをこなさねばならない
身体が重いのか自分の動きがいやにドロッとしていて気持ち悪い
私のやらねばならないことの大半は人のためのことでそこに不快感はなかったが楽しさもないような、そんな感覚だったように思える
そんな私に浮かぶ口が話しかける
何かするたびに批判的な言葉をかけてくる
私はその浮かぶ口が誰なのか知っているらしい、が誰かはわからない
(ここで一度目を覚ますのだが、またすぐ眠りに落ちる)
口は今まで一定の距離を保っていたのだが徐々に徐々に近づいていたらしく気づけば口は私の頭の中にいて低い声でゆっくり私の名を呼ぶのだった
その声に何処か悲痛さを感じた

いただいたお気持ちは必ず創作に活かします もらった分だけ自身の世界を広げます