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2022年のおしまいに

毎度毎度の皆さま、ご無沙汰な皆さま。
いかがお過ごしでしょうか。小川です。

年の瀬恒例の、ごあいさつ文でございます。

小川の2022年は、「好き」ということについて、
思いを致した1年でありました。

たとえば、ですよ。

ある時期の私は、演劇系雑誌媒体を主とした、
インタビュー記事のライターでした。

自分は演劇が「好き」なのだと、
何の疑いもなく、信じきっていました。

けれど演劇のそばに居続けることが、
ある時期から、とても難しくなりました。

激速のルームランナーに乗ってる感じ。
走っても走っても、定位置には着けない感じ。

わりとはっきり「衰え」を感じまして、
演劇から離れようかなとこぼしたときに、
誰かが言ってくれた言葉があります。

「そんな!
 オガワさんから演劇を取ったら、何が……!」

何が残るのか、いいや何も残りはしない(反語)。

演劇に近かったその人は、「オガワの居場所はここなのだ」と、
そう言ってくれようとしたのでしょう。
お気持ちが沁みますな。

……さて。
劇場に足を踏み入れなくなって、2〜3年が経ちます。

私の中に、何が残ったのか!

自分では、ちょっとよくわかりません。

でも、生きてます。
そこそこ、幸福な日もあります。

そして、こうも思うのです。

私は、ほんとうに「演劇が好き」だったんだろうか。

ほんとうに「演劇が好き」だったのなら、
こんなに長いこと演劇なしで、暮らせちゃうものだろうか。

ひょっとしたら私は、ただただ、
演劇のまわりにいる人たちの、
「仲間に入れてもらいたかった」だけなのと違うかしら……?

あまりにも、素敵すぎて。
あまりにも、寂しすぎて。

ずいぶん大それたことを望んでたもんです。
身の程をわきまえなさいよ、私。

こうして自分の身の丈を知り、
ルームランナーを降りた今、思うのは、

今、この日々を、ちゃんと生きよう。
そのために、できることをしよう。ということです。

皆さんは、どうされていますか。
今ある、その毎日を、この瞬間から、
元気に幸福に生きるために。

どんなことを、どんなふうに、されてるでしょうか。

「好き」だけで突っ走れちゃう季節を過ぎて、
「そうでもない」日々かもしれないけれど、
それでもどうか、愛おしい人生を。

どうか、あなたも。

あなたの2022年が、
にんまりと思い出されるものでありますよう。

ここから、お祈りいたします。
愉快な年明けをお迎えくださいませ!


小川志津子

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