VIVANT 最終回「幻」

つまらない鉱物資源を巡っての、つまらない利権争いが進行する中、テントによって保護されていた孤児たちが、養子として世界中へ散らばっていった。その数、1000人弱。実は、孤児たちの身体の中には、極めて高い感染力と致死性を持つウイルスが仕込まれていた。それが一斉に発症することで世界を壊滅させる。それがテントの真の目的だったのだ。

堺雅人「日本は? わが国ニッポンはどうなるんですか?」
ベキ「ジャミーン、あの子が生体兵器として成功した第1号だった……」
堺「だから奇跡の子だと!」
ベキ「薫先生がある薬剤をジャミーンに注入することで、全世界で一斉に発症し、世界は滅亡するのだ!」
堺「なっ、なんだってーっ!!」
そこに突入してくる阿部寛。
阿部「なんだ、この平たい顔族は!?」
ベキ「お前の来るところではないッ!!」
日本刀を振りかざすベキ。ローマの公衆浴場で我に返る阿部寛。
堺「だから公安は……」

ベキ「憂助、いやお前は憂助ではない。なぜなら、ウイルスの生体実験で憂助は命を落としたからだ」
ここで、これまで沈黙を保ってきたFが覚醒する。
F「そうだ、お前は憂助ではない。しかし、俺は死んだ憂助の魂なのだ」
ベキ「お前は、本当の憂助なのか!!??」
F「よくも人体実験で俺を殺してくれたな。わがニッポンのためでもなく、お前を殺す!」
堺「そんなの聞いてないよ!父さんどうすればいいんだよ」
F「お前の父ではない!混乱するな!」

堺「うわあああああああああああああ!!!!」
布団で目が覚める堺雅人。
堺「なんだ、夢だったのか。やけにリアルな夢だったなぁ」
眠たい目をこすりながら会社に向かう準備をする堺雅人。
堺「嫌だなぁ、会社。太田さんだけが癒やしだけど、長野専務の愛人だと思うとモヤモヤするよなぁ。……しかし、別班って何だろう。ほんとに存在する組織なのかな」

            −完−

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