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意識レベルをはかるしかない

ここ最近、OT4年目おぐらあんこがポンコツ化して仕方ないです。おぐらあんこです。
さて、入院したての初期評価で欠かせない意識レベルに関して本日はまとめてみました。

あれ、次回は脳幹では…?とありましたが、長くなりそうなのでちょっと息抜きがてらこちらをまとめました。
絵は手抜きですがご容赦ください。

意識とは

意識とは、覚醒認知に分けられる。
正常な覚醒は、開眼している状態、従命がしっかり行える状態を指している。こちらは脳幹網様体賦活系が関与している。
正常な認知は、自己認識や他者の認識、時間、場所などの見当識がしっかり保たれている状態を指す。こちらは大脳皮質に関与している。
脳幹部への直接的な障害では覚醒レベルの低下が生じ、大脳皮質への障害では認知レベルが低下すると考えられている。

JCS

日本で開発された意識評価ツールの一つ。
大分類Ⅰは質問に対しての返事の内容、Ⅱは覚醒に必要な刺激の強さ、Ⅲは体動の程度、と覚えておこう。
意識清明であれば0,もしくは清明と表記
Ⅱ-30以上である場合は一度確認してみましょう。
大分類に属するものでも、不穏状態であればR(Restlessness)、尿失禁があればI(Incontinence)、失語であればA(Apallic state)を付け加える。

Ⅰ刺激しなくても覚醒している状態
 1 だいたい清明だけど、今一つはっきりしない

ぼんやりしてる感じ。

 2 時・人・場所など失見当識がある

病院なんですけどね。

 3 自分の名前、生年月日が言えない

名前ってなんだっけ…?


Ⅱ刺激をすると覚醒する状態(刺激を辞めちゃうと眠っちゃう)
 10 普通の呼びかけで容易に開眼する。(合目的な運動はするし言葉も出るけど、間違いが多い)

〇〇さんー。って声かければ目が開く。

 20 大きな声、体を揺さぶることにより開眼する。(離握手などの簡単な命令には応じる)

熟眠してるとこういう事ありますよね

 30 痛み刺激を加えつつ呼びかけを繰り返すと、かろうじて開眼する

これをひたすら繰り返すと30になる

Ⅲ刺激しても覚醒しない状態
 100 痛み刺激に払いのける動作をする

眼を閉じながらやめてくれってしている

 200 痛み刺激に少し手・足を動かしたり、顔をしかめる

あくまでも目は閉じている。

 300 痛み刺激に全く反応しない

痛み刺激しても起きない……だと!?

痛み刺激

特定の部位への痛み刺激だけでは、痛みを払いのけているのか、痛みから逃げているのかの反応の区別が難しくなる。また、頸部から下の感覚が脱失している方に対して評価するためには、眼科上孔圧迫を知っておくと便利。

眼窩上孔圧迫。黄色の部分を刺激する。
胸骨刺激。胸骨の部分を刺激する。
爪床圧迫。これされると結構痛い。

GCS

国際的に広く用いられているスケール。
開眼(E:eye opening)、言語による応答(V:Verbal response)、運動による応答(M:motor response)の3つの要素によって評価して合計点を出すという特徴がある。
合計点の最も軽症は15点、最も重症は3点となる。ちなみに8点以下は重症となる
重症度を判定するには、合計点のみならずE,V,Mそれぞれの内訳をみることが重要。
言語反応の評価において、失語症の場合はVA、気管切開や挿管中の場合はVTと書き、それぞれ1点とする。
ちなみに急速に意識レベルが低下する場合は、切迫している状況と判断して緊急対応をする!

E 開眼
 4点 自発的、または普通の呼びかけで開眼

かんたんに呼ぶと目が開く。

 3点 呼びかけると開眼

〇〇さーん!で起きる感じ。

 2点 痛み刺激で開眼

痛み刺激で起きた。

 1点 痛み刺激でも開眼しない

痛いんじゃないの…?

Ⅴ 言語反応
 5点 見当識が保たれている

いたって普通に会話ができます。

 4点 会話は成立するが見当識が混乱

ここは病院だし今は冬です。

 3点 初後は見られるが会話は成立しない

話がかみ合いません。

 2点 理解不能な発声

ちょっとジャルゴンチックですが。

 1点 発語なし

しゃべりません。

M 運動機能
 6点 命令に従って四肢を動かす

グーしてくださいでグーができます。

 5点 痛み刺激に対して疼痛部を手で払いのける

痛いんだって!って払いのけてしまいます。

 4点 指への痛み刺激に対して四肢を引っ込める

おっと!という感じ。

 3点 痛み刺激に対して異常な屈曲運動

除皮質硬直。上位の大脳レベルでの障害で生じる姿勢。

 2点 痛み刺激に対して伸展運動

除脳硬直。脳幹部が障害されると起こる。


 1点 全く動かない

動かないです…。

まとめ

初期評価をやるにあたり、どうしても評価しないといけない意識レベル。
特に除脳硬直、除皮質硬直は改めて復習になりました。

参考文献

Q&Aとアウ値で学ぶ 検査・データが丸ごとわかる本 日本離床学会編集 初版 慧文社
誰も教えてくれないコツがここにある!フィジカルアセスメント完全攻略Book 曷川元 日本離床学会研究会編著 初版 慧文社
※リンクは全て公式Webサイトに飛びます。
今回は日本離床学会さんの文献よりまとめました。

補足
あくまでも参考文献を見たおぐらあんこの解釈になります。何かの拍子でこのページに飛んできた方、詳しく知りたい場合は上記文献を参考にしてくださいませ。
イラストは全ておぐらあんこが描いています。
そして今回はイラストの使いまわしが多くて申し訳ございません。

ではまた次回…。(@^^)/~~~

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