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海外アートニュース(2023年5月1日−15日)

アート・バーゼルのParis+は、第2回に参加する154のギャラリーを発表した。メインのギャラリーセクションに参加する140のギャラリーの中には、ガゴシアンなどの巨大ギャラリーやBLUM & POEのような優良ギャラリーが含まれている。Paris+は2日間のVIPプレビューデーを含み10月20日から22日までグラン・パレ・エフェメールで開催される予定だ。-ARTnews

1989年に北京で起きた天安門事件を表した彫刻が香港の警察に押収された。彫刻家イェンス・ガルスキオの「恥の柱」(1997年)は変形した遺体の塊を描いており、2021年12月に香港大学のキャンパスから撤去されていた。香港政府は声明を発表し「香港警察国家安全局は令状に基づいて捜索を実施し、国家安全法に基づき『転覆扇動』事件に関連する展示品を押収した」と述べた。 声明ではガルスキオの作品名は挙げられていない。-The Art Newspaper

KAWSが偽造美術品をめぐる訴訟で90万ドル(約1億2千万円)の勝訴見込みとなった。裁判所文書によると、KAWSは2020年、人形、置物、キャンバス、ネオンライトなどの偽造品を製造していたシンガポールに拠点を置く2つの企業と男性に対し停止命令書を送付し、2021年からの訴訟が続いていた。-ARTnews

ドイツ・フランクフルトのシュテーデル美術館との合意により、フリッツ・フォン・ウーデの絵画「貴婦人の肖像」がユダヤ人収集家グスタフ・ルーデンベルク氏の相続人に返還されることになった。ルーデンベルク氏はこの作品を1916年のオークションで購入したが、1937年に「市場価格を大幅に下回る価格」でフランクフルト市に売却することを余儀なくされた。ルーデンベルク氏と妻のエルスベスさんはラトビアのリガに強制送還され、そこで殺害されたという。-the algemeiner

ヴェネツィアの大運河を見下ろす象徴的なホテル バウアー パラッツォが、改修準備のため歴史的な調度品の多くを160万ドル(約2億1,500万円)で売却した。オークションには10,000点以上のアイテムが出品され、ムラーノ島のガラス製品からテーブルウェア、シルク、織物、ヴェネツィアやイタリアの著名なメーカーに委託された職人技の家具に至るまで4,000ロットが出品された。-artnet

メトロポリタン美術館は所有者記録に欠落のある美術品を調査する研究者チームを任命すると発表した。ニューヨーク・タイムズ紙によると、数百点の展示品が対象となる。メトロポリタン美術館はマンハッタン地方検察局による複数回の押収の対象となっており、同局には略奪されたと思われる文化財の押収を専門とする専門部署が設置されている。2017年に結成されたこの部隊は、ニューヨークの博物館からトルコ、エジプト、イタリア、ギリシャなどの国に多数の古美術品を返還する活動を行ってきた。-ARTnews


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