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NFTデジタルコンテンツ x 拡張現実でデジタルを手に取れる体験

はじめに

最近、ニュースを見ていて、匂いのするNFTの話題があって面白いなと思いました。

ブロックチェーンによって、デジタルにおいてもフィジカル(リアル)と全く同じように、クリエイターさんの一点ものの表現ができるという部分は、デジタルでありながらもフィジカルの良さを全面に出すことができるため、これまでになかった新しいコンテンツが生まれるのではないかという期待があります。しかしながら、一方で、Walletの中にあるNFTコンテンツはそのままでは、そうした特徴を感じにくく、仮に我々の五感をフルに活かした表現ができれば、もっとデジタルはフィジカルに近づいていることを実感できるかもしれません。互換とは、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚を指しますが、この匂いのNFTのような使い方はまさに五感に訴えかけるものがあります。

手に持てることで実感する所有感

数年前から、NFTを手に持てるという部分について興味があり、どういった手法があるか調べたり様々なデバイスを使っています。服屋や雑貨屋などにはいると、お手にとってみてくださいと言われる通り、手に取ることは、非常に重要な体験であると思います。この写真は、数年前に手に入れたLookingGrassの仕組みですが、 Leap Motionと組み合わせることによって、デジタルのものを触ることが可能です。

コロナ禍において、店舗での購入よりも、ECサイトなどを使って洋服や靴などのショッピングを行うことが増えてきましたが、バーチャルフィッティングという、「試着」という用途においては非常に注目されています。

2022年4月のSnapchatの調査によるとMirrorと呼ばれるスナップチャットの自撮りに洋服やアバターを重ねる機能について多くの利用ケースがあったとの調査が発表されていますが、このようなツールで思いもよらぬ使い方が発掘されるのは、非常に興味深い事象でもあります。

NIKEが買収したRTFKTのInstagramには、デジタルファッションの可能性を示すような様々な動画が掲載されていて、とてもワクワクします。下記のURLは拡張現実によって、行き交う街の人たちに、バーチャルの洋服を装着している事例です。

こうした仕組みは、AIなどの進化によって大きく変化していて、様々なソリューションがあります。

A.実物が手元にないケース(試着など)

実物が手元にないケースは、オンラインショッピングなどのユースケースに非常にメリットがあります。購入する前に自宅に設置してみる、着用してみるようなユースケースです。Amazonのクローゼットのようにリアルな物によって試着ができるユースケースは登場していますが、配送に加えて、返品などの手間を考えると、このようにバーチャルな空間で見ることのできるユースケースは非常にメリットがあると考えています。

A-1.KEAが提供しているような大型家具を自分の家に配置するようなユースケース

A-2.洋服を試着などのユースケース


B.実物が手元にあるケース(知識を得る)

次に、実物が手元にあるケースを考えます。このようなユースケースでは、様々な情報を付加するようなケースが想定されます。最近、子供と水族館に出かけるときにはLINNE LENSというアプリを利用していますが、様々な種類の魚を瞬時に知ることができます。こうした使い方は非常に良い方法ではないかと思います。

B-1.LINNE LENS 魚の名前を知る

B-2.植物の名前を知る

B-3.PeakFinder

C.実物が手元にあるケース(エンタメ)

情報を付加するという意味では知識だけではなく、エンタメ向けのものも数多く存在します。

C-1.拡張現実カップ


C-2.新聞紙 + 動画など

C-3.箱 + ゲーム


D.空間の演出(メタバースなど)

D-1.PlasticReality

コロナビールのプラスチック汚染に関する仕組み

D-2.Papa's Pilar Legacy Edition 2022 Rum

芸術家で自然保護活動家のガイ・ハーヴェイ博士が語る、老人と海の物語を伝える没入型の AR 体験

D-3.StarReaderAR

Conclusion

Web3が表現するデジタルの新しい形、True Digital Ownership(デジタルにおける本当の所有)について現時点で体験する良い方法は、「売買する」ということかもしれません。いわゆる相互運用と言われるユースケースは、誰かに渡すということが最も手っ取り早いからですが、ご紹介したARなどの活用と組み合わせることによって、そこに物体がある感じ、手に持っている感じ、所有感の表現に繋がるのではないかという期待があります。


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