「ナンパ」考①
この前男女数人で飲み会をしていて、おしゃれな感じの女の子が「この前買い物中にナンパをされた」という話をしていた。そうしたら男の子が「かわいいってことだから、いいじゃないですか」と応じた。私はあわてて「えっと、あんまりそういうこと言わないほうがいいですよ」とその男の子に言った。私はてっきりその女の子から同意が得られると思っていたが、「は?」という表情をされた。その場の全員が「?」の表情になってしまった。
この「ずれ」は、「ナンパ」(の認識)が大きく分けて2つあるから生じたものだろうと思う。
1つ目は、「あまりにも魅力的で、声をかけずにはいられなかった」タイプの「相手が魅力的だったから声をかける」というポジティブなもので、2つ目は、「ナンパ師」が、「イケそう」な人に片っ端からナンパをしている」という、される側にとっては不快な経験として捉えられることが多いものだ。
最近だと下のようなニュースもあった。
「ナンパされる=魅力の証明」と考える人にとっては、「かわいいからいいじゃないですか」という言葉がむしろ自然な褒め言葉として受け取られ、悪意はない。実際、先の発言をした男の子も、「居酒屋にめちゃくちゃかわいい女の子がいて、思わず声をかけた(けど、彼氏がいた)」「バイト先にドタイプの女の子が来て声をかけようか迷ったけど流石にチキった」等の発言をしており、勇気を出して声をかけた、というのを「ナンパ」だと思っているようだった。
私は悪意タイプの②の声のかけられ方しかしてこなかったのと、周りの友人たちが悪質な、ストーカーじみたナンパ師の被害にあった話を聞いていたから、つい神経質になってしまった。
それから、Twitterのナンパ師界隈のツイートを見過ぎてしまったのも一因だろう。なんでそんなもの見続けてるんだろう。
まあでも、とにかく、この会話から学んだのは、私は「ナンパ師」「ストナン」でパブサをしてキモーい!と思う、という不毛な時間をさっさとやめるべきだ、ということだ。
いつまでもTwitterの爆美女を名乗るアカウントが「ナンパされるのって芋しかいない」とツイートしているのを真に受けていないで、ナンパ師の自慢ツイートを冷笑していないで、ほどほどに自衛して、相槌にもちょっと先入観が入っていないか気をつけて、あとは、そう、卒論、卒論を進める、それだけ、それだけだ。
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