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薬局で正直すぎる薬剤師さんに遭遇した話




処方箋をもらって
薬局にいった。


いわゆる
街の昭和な薬局。


平日の昼間だが
結構な混雑ぶりだった。


その中で


高齢のご婦人と

やり手おばさんという感じの娘さん

親子連れとご一緒になった。


お母さんは
足腰が弱ってらっしゃり
杖をついてはる。


娘さん。
薄い紫のサングラスをかけ
全身
黒でまとめてはるが

いろんなところに
キラッキラがついている
派手なおばさまだ。


六十代後半といったところか。
お声が
ハスキー。

迫力満点。


話を聞いていると
どうも
お母様は
お一人暮らしで
ヘルパーさんが週3で来てはるそうだ。


「話を聞いてると」

別に聞く気もないのだが

とにかく
娘さんのお声がでかく


お母様も
お耳が遠くなられているのだろう

お隣に座ってても
ガンガンに大きなお声で
話しかけてはるのだ。


娘さんは
介護関係で働いてるそうで

こちらも週3で仕事に行ってるが

今 人手が足らず
しかもお休みする人が多いので
その分大変なんやわ


高速乗られへんし
下道で行かなあかんから
はよ出なあかんねん。


そんなご事情から


お母様が
どのような症状で
どんなお薬を処方してもろてるか


さらには

お母様が
にんじんがお嫌いということまで


別に
全く知らんでもいい情報だが


あまりに大きな声で
話されてるので


全て把握してしまったw


うちの両親も
よう似たのん処方してもろてるわ・・・


いわゆる
老老介護に差し掛かってはると言えるだろう。


つくづく大変やなと。


うちにも
年老いた親4人。

自分の近い将来のことにも
思いを馳せながら

聞くこともなしに聞いていた。






さて

このお二人

田中さーーん(仮名)
と呼ばれた。



薬剤師さん

薬を持って
お母様のところに。

足の悪いお母さんに
ご配慮してだろう

さすが!!
街の薬屋さん。

人情がある。


隣に腰掛け

「田中さん(仮)
 こちらに座ったまんま
 お薬の説明させてもらいますねぇ」


お優しい調子でお薬の説明を始めた。


「ほんで最後の薬やねんけどねぇ

 先生40日分処方してはるけど
 このお薬は
 法律で30日分しか出されへんのですよ。」


そのお薬は
睡眠の質を
よくする系のやつだそう。


年を重ねると
眠りにくくなりますわな。


すると


がらっぱちの娘さんが

「ええ!?!

 先生 40日って言わはったんやけど!?
 私
 1ヶ月後に来れるかどうか
 わからんし
 お母ちゃん1人では
 よう来んし
 めっちゃ困るんやわ!!」


しぶとく
食い下がった。


しかし

やはり
法律は法律。
薬剤師さんも
そこだけは譲れない。


押し問答のすえ

あきらめた娘さん


こう言い放った。


「まぁ
 毎日飲まんでも…。

 こんなんも(薬飲むのも)

 気ぃのもんでしょ」



出た
気ぃのもん。


すると
間髪いれず

薬剤師さん



「そうです。
 気のもんです。」



あああああ

薬剤師さんが
それを言っちゃあ
おしまいよ

のやつ炸裂😆😆


すかさず

「あっ。私がそんなん言うたらあかんのですけどねw w」


ハタで聞いてた私も

ほかの待合室の人らも

吹いたわw w w w




一気に和やかムードになり


その娘さんも

「私ら クレーマーやな、
 クレーマーw」


笑いながら
恥ずかしそうに言うてはった。




まあ
気ぃのもんと
薬剤師さんが
ド本音で言うてもたからには


その薬に関しては

お母様も
重篤な症状でないとお見受けした…



それにしても
正直すぎるで
薬剤師さん!!😆







#薬局
#薬剤師
#薬
#気のもん


うちの両親も

どっさり
薬を
処方してもろてる。

もしかしたら
省ける薬も
あるんかもしれないが

90歳の父と
84歳の母が

その薬によって
「気」が安定するなら

それはそれで
「薬」の効果。
それでいいのではと思う。
(あくまでも
 お医者さんの
 指示に従って
 服用する
 前提でね)

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