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うんこを漏らした日

こんばんは。34歳童貞です。

noteというサイトでブログなるものを書こうかと思い立ち、登録してみました。

しかしまあ、令和も5年。
読んでくださっている方にはこう思う方もいるでしょう。
「今更ブログ?」と。

そりゃそうだわ。
ブログという言葉が世に生まれてもう何年経つかはわからないけども、かなりの年月が経った。おそらくは1人の子供が成人になるくらいには経っていることでしょう。


それでも!
「今更?」と言われても!
私はブログがやりたい。書かなきゃいけないんだ。
なぜって?

それは今日・・・


うんこを漏らしたから。


34歳、童貞。2023年9月4日。うんこを漏らす。

それは会社からの帰り道での出来事。
夜というには明るくて、夕方というには暗すぎるほどの時刻。どこかの焼き鳥屋からはタレの香ばしい匂いを連れた暖簾が下げられようかとしていた。

雨が通り過ぎた後の独特な蒸し暑さに疲弊しながら、今日の夜ご飯のことを考えていた。
―こう暑い日は麺か、いやカレーのような辛いものでもいい。
口の中は化学調味料で作られた旨みが想像で広がる。

刹那。

<バリッ、バリバリバリ>

何の予備動作もなく屁が噴出した。
そして屁だけでは済まなかった。

軟便気味のお腹には肛門という関所は無用。
番士の静止も届かぬまま、我がパンツにその傷跡を茶色く残した。
擬音するならばまさにバリバリ。プリプリなんて生易しいものではなかった。

人はうんこを漏らすとどうするか。

まず振り返るのだ。
他の人間に危害が加わっていないか、道路等器物損害をしていないか。
もしかしたら、犬や猫など自分より小さな生物がいて、迷惑が掛かっているかもしれない。。。

というのは、建前だ。

実際は
「え?今誰かおならしなかった?やーねー」
という顔で振り返る。
自分も被害者だという顔をする。森に隠れるのだ。

幸い、今日は後ろに誰もいなかった。ひと安心する。
ひと安心もつかの間、次の問題がある。

第2波だ。

こう書くと昨今は紛らわしいことになるが、これは感染症の話しではない。
うんこの話しである。正確には、道端でうんこを漏らした時の話しである。

突発性放屁の場合は経験上、第2波は早めに訪れる。
ではどうするか。選択肢は二つある。

ひとつは、ダッシュで家まで帰るということ。

しかしこれは却下だ。
家までまだ距離がある。距離があるということは目撃される確率が上がる。これはすなわち、

「パンツに茶色い戦士の恥を刻んだ34歳童貞が汗水たらしてダッシュしている姿」

が目撃されるわけである。
もはや妖怪の類だ。世が世ならウォッチされる。

ということで、もう一つの選択肢。
いったん立ち止まって陰に隠れて第2波を待つ、だ。

あたかも最初から決まっていたかのようにスマホを取り出し、地図を見る”ふり”をする。カニ歩きの要領で電柱に寄り添い、スマホを取り出す。周りを見る。なんなら、「ここがこうだから・・・」とか声に出して言ってみる。名演技だ。

来た、第2波だ。
第2波は予備動作ある。お腹の張る感じ、お尻のあたりがむずっとする感触が放屁を促す。

音にして<パン!!>
ピストルのような表現だが、パンツを突き破るんじゃないかと思っているから、過言ではない。過言だが。

後ろは電柱、人通りは少なく、焼き鳥屋の暖簾だけが知らぬ顔で靡いている。

よし、作戦成功である。第2波を乗り越えればこちらのもの。
いそいそと家に帰り、パンツを脱ぐ。
一人悲しく風呂場でパンツを洗いながら思う。

―そうだブログを書こう。

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