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書籍「2040年の日本」読了


https://booklog.jp/users/ogawakoichi/archives/1/B0BRZD6MKH

◎タイトル:2040年の日本
◎著者:野口悠紀雄
◎出版社:幻冬舎新書


本当の意味で未来がどうなるのかは分からない。しかしながら、朧気ながらでも大抵は予想出来るはずなのだ。
だからこそ、そんな未来を想定して生きていくことが大切だ。
もちろん今からすべての対策を立てられる訳ではない。
少なくとも、そんな未来が来たらすぐに動けるように準備をしておくことが大切なのだ。
一般的には、金融資産、人的資本、社会資本などと言われるが、これもその通りだと思う。
お金は持っているに越したことはないが、いくら持っていても際限がない。
少しでも減ることで、精神的なダメージが大きいために、出来るだけここは気にしないようにしている。
これだけテクノロジーが進化すると、お金の有り様も変わってしまうかもしれない。
そんな未来を考えると、案外と金融資産は脆弱なのではないかとすら思ってしまうのだ。
お金は無くても幸せに暮らしている人は沢山存在する。
確かにその通りなのであるが、果たして自分はどうだろうか?
どれくらいのお金を持っていたら、老後をひもじく思わずに生きていけるのだろうか。
ここについては、今の段階ではどうしても想像がつかない。
周囲の物価状況にもよるだろうし、その時に身体が健康で、そこそこ仕事の収入があるならば、あまり気にせずに生きていけそうな気がする。
そう考えれば、大切なのは人的資本と社会資本なのか?
しかしながらこの2つを維持する、もしくは高めることこそ、正解がなくて難しくないか?
そんなことをグルグルと思考を巡らせてしまうのだ。
結局のところ、20年後30年後を正確に予測して生きていくことは不可能だ。
むしろ無駄なこととすら思ってしまう。
結局、常にその時点の情報をアップデートして、そこで見えている近い未来に合わせて自分を高めていくしかないのではないだろうか。
今からAIの進化を憂いて考えても、どうしようもないことでもある。
だからこそ、ここ数年の変化を予測して、50代の自分が「今出来ること」を全力で行うだけだ。
結局のところ、何歳になっても「健康」だけは最優先にしなければいけない。
逆に言えば「健康であり続ける」ために何が出来るか。
困難な状況になればなるほど、気力も体力も含めて、健康面で大きな差が出るはずだ。
結局のところ、無理をして健康を害してもしょうがないので、細く長く生きることを考えて行動をするしかない。
昔の人は良く言ったもので、足るを知り、そこそこで行くしかない。
とにかく周囲の社会変化には気を配って。
本書で出てくるが、スイスの国際経営開発研究所IMDが発表した「デジタル競争力ランキング2022」で日本はかなり下位。
今の世界のデジタル化に、日本が国家としてもついていけてない証であるが、これを人ごとと思っていてはいけない。
ド文系の自分だって、今現在ですら全くついていけてないのだ。
やはり、リスキリングはものすごく大切。
これもまさに人的資本と言えるだろう。
常に知識をアップデートしていかないと、時間と共に人的資本は目減りしてしまう。
健康だけでなく、知能・スキルも人的資本の一部ということだ。
とにかく社会の状況が変化したら、その時にフットワーク軽く動けるように。
そんな心積もりをし続けよということか。
いつその日が訪れてもよいように、準備を怠ることなかれ。
本書を読んで、単純にそういうことかと合点がいった次第である。
(2023/5/2)


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