マガジンのカバー画像

きおいもん

7
シナリオ形式の時代モノです。若き国芳、広重ら絵師達の青春群像劇。
運営しているクリエイター

記事一覧

『きおいもん』 あらすじ

 文政の江戸。  版元、永寿堂の店主・西村屋与八は、旅に出て一向に帰らぬ人気絵師・北斎に…

小川葵
10か月前
13

『きおいもん』 第一話

○長屋の火事場(夜)  鳴らされる半鐘。飛び交う怒号。  打ち壊される家屋。振りかざされる…

小川葵
10か月前
4

『きおいもん』 第二話

○同・店前  重右衛門を見送る西村屋と九兵衛。 重右衛門「……では明後日に」  西村屋「誠…

小川葵
10か月前
2

『きおいもん』 第三話

○馬琴の屋敷・書斎  縁側に座る馬琴。   馬琴「(大声で)みち! みちはおるか!」  虚…

小川葵
10か月前
2

『きおいもん』 第四話

○まる正・お豊の部屋(昼・日替わり)  老舗の呉服問屋、まる正の一間。  床の間に飾られた…

小川葵
10か月前
2

『きおいもん』 第五話

○居酒屋いせや・店の奥、お栄の占い屋  頬杖をついてぼんやりしているお栄。    芳三郎、…

小川葵
10か月前
3

『きおいもん』 第六話

○屋台のそば屋・中(日替わり・夜)  芳三郎、重右衛門、お栄、そばを啜る。  × × ×  屋台の上に置かれる空のどんぶり。 芳三郎「ごちそうさん」 そば屋「へえまいど」    芳三郎「お代はこいつがまとめて払うからよ」  芳三郎、まだ食べている重右衛門を指す。  お栄もまだ食べている。 重右衛門「……早いな」 芳三郎「おうよ。さっさと食えよ二人とも。もう今晩でおわらせっぞ」 お栄「……あたしの分はもう終わったよ」 芳三郎「あそっか。じゃあシゲ。早く食