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コロナの呪いの回避には、日常の維持が急務である

明日あたりから緊急事態宣言が全国に
広がるらしい。
今日までと、どう変わるのかを気にしながら、
でも、すでに9日目にして自分のペースは
ぐちゃぐちゃになっていた。
自粛生活で1番怖いのは、メンタルが折れて
しまうこと。
神奈川から上洛し、まさかの三ヶ月で就労先を
辞め、フリーランスとして生きて行かざるを
得なくなった経験があるわたしは、それを
よく知っている。
当時は、京都に居場所を作ることに必死だった。
その場所をくれた人には、本当に出来る限りの
ことを、と思った時期。
そしてわたしは、よそ者が生きていく上で
そんな考えそのものが甘えであることを
痛みとともに知るのである。

あのころは、いまより更に人を見る目がなく。
まあ、打ちひしがれた末に神奈川のお客様に
救われて今日まで来た、と言ってよいだろう。
神奈川についてあれこれ言う割に、結局の
ところ、ずいぶん助けられてきたことを
いまになって思い知らされてもいる。

とはいえ、来たくて住みたくて、泣きながら
神様に懇願してやってきた街・京都。
「神奈川には、いけませんよ」と言われてみて
ずーっとこの街に居られる安心感は、申し訳
ないが正直なところ、嬉しいもの。
頑張って必死に通っていたんだな、と、しみじみ
思う湘南の基地閉鎖後の時間。
放りっぱなしの阿夫利基地が気にはなるが、
いかんせん行けるわけもない。
氏神さまにご挨拶を済ませておけただけ
よかったと思うべきなんだろう。

東西移動生活5年目、初めてまるまる移動のない
暮らしになり、最初はとにかく寝ていた。
身体にかかる負荷値は尋常ではない移動生活、
まあまあ、いくらでも眠れた。
たぶんまだ寝ようとしたら寝られるのだけれど、違う、
そこじゃない。
いまやるべきは、そこじゃない、でもなにを
どうしたらいいか、よくわからない。
そんなとき、辻仁成さんのブログを読んだ。
なんだか、1番知りたかったことが書いてあった
気がした。

まがりなりにも、人の思考を扱う仕事をしている。
依頼人の脳を解析し、思考修正する仕事、それを
自分でやる方法論を伝える仕事。
であるなら、脳の基本構造は理解していなければ
おかしいという話である。
脳には恒常性があるから「いつも通り」を好む。
この紐付けをし直さなければ、結局脳が作り
あげた壁の向こうには行かれやしない。
現実は、脳が作り上げたホログラムである以上
感染との相関関係もきっとあるはずだ、とか
個人的には思ったりする。
辻さんの書いていらした「引きこもり生活には
日常の維持が必須」の一文には脳天を殴られた
感すらあった。

そうじゃん、日常じゃん。
日常を保たなければ、脳はいまの行動パターンで
定着してしまう。
その期間、最短で21日。
ヤバい、もう1/3過ぎてしまった、いかん!
これはゆゆしき問題ですゾ!

日常とは、生活のことを指す。
朝起きて、三食を食べ(できたら自炊して)
掃除して洗濯して、入浴して、寝る。
このルーチンの合間に経済活動を入れ込む、
それが正しく「日常」なのだ。
経済活動には、必ず生産活動が発生するから
生産活動をしなければ経済は回らない。
人に接しないと、このルートがまず破綻する。
経済活動ができないならせめて、生産活動を
行い、その成果物を流通させるルートを
考えて行かねばならない。
生活と、生産活動、それだけで実は案外
忙しいはずなのだ。

寝ている場合じゃない、そう思った。
時間がたくさんある、と思うからよくない。
条件反射で脳を使うには、予定を立て
それを尊守させればいい。
雇われていないフリーランスは、自己管理が
すべてになる。
もともとストイックなタイプじゃないから余計
いま自分に厳しくしないで、いつするんだ。
そう思った。

最近お客様がInstagramで更新している日記の
ファンなのだけれど。
彼女が「まわりの話を聴きすぎて、本来の自分を
思い出すまで2年かかった」という日記を読んだ。
そして、ずーっとトゲみたいに刺さっている、ある
霊能者もどきの言葉を思い出した。

貴方は、人が見ていないからって怠ける
タイプじゃないから。

この霊能者もどきと出会って、わたしの人生は
一変した。
神の名を騙るものに、初めて出会ったのは
たぶんこの人なんだろうと思う。
まるでなにかが巻きつくような、不可思議な
感覚がしたのを、未だに覚えている。

あれは、呪いだな、きっと。

Instagramの日記を読んで、そう思った。
呪詛(呪い)なら、解かねばならぬな。
ましてや、未だに業界で仕事をされていたら
同業者として甚だ迷惑でしかない。

某お役所系の相談員をしている生徒さんが
言っていた。
詐欺る組織は、みんな潰れてしまえばいいと
心底思います。
じゃないと、我々が忙しくて敵わない。
ああ、そうか、と思った。
適性に業務をこなすためにも、やっぱり
ウィルス化する存在の駆逐と予防を最前線は
願うものなんだな、と。
崩壊させないための仕組みは、みんな同じ
なんだな、と。

洗脳という呪いが成就した人の再生は厳しい。
だからこそ、呪いが成就する前に解除して
しまわなければならない。
タイムリミットがどれくらいか、よく知っている。
まがりなりにも、プロなんだもの、これでも。

日常を維持し、呪いを成就させてはいけない。
コロナの呪いが成就しないよう見張ることが
いまのわたしの役目なんじゃないのかい?
寝ている場合じゃなかった、ほんと。
悔い改めねば。

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