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沈胴ズミクロン(M)50mm F2 × SIGMA FPは、アダプター経由で沈胴させても無事!

結論は表題・画像の通り。
焦点工房のマウントアダプター(LM-LSL)を介して装着し、内部干渉なしで沈銅
させることに成功!
※沈胴ズミクロンをFPへ装着する事例紹介・人柱記事などがWEB上に見当たらなかったので今回noteに寄稿することにした

Summicron 50mm f/2(M)沈銅 + SHOTENマウントアダプター(LM-LSL) + SIGMA FP
沈銅させた状態。

自己責任での検証結果

あくまで所有個体を自己責任の範疇で試したのであって(そもそもマウントアダプターによるオールドレンズ装着自体がメーカー非公式)たまたま個体の組み合わせ・相性が良くて干渉しなかっただけ、という可能性もある。

沈銅型のMマウント Summicron 50mm f/2 は製造から70年近く経過していることもあり、製造時期による各部の形状差異などはとても検証できないが、興味がある方は是非お手元の個体や中古カメラ店販売在庫と比較してほしい。

幸いなことにSIGMA FP本体とSHOTENマウントアダプターは近年発売された現行品で、2023年時点では(沈銅させた際に干渉の恐れがある)内部の形状・サイズに製造時期による違いはなさそう。
何より小サイズがウリのSIGMA FPであるから、たとえ数センチの伸縮であってもレンズを格納しコンパクトに持ち運べるのは嬉しい。そして沈銅させた際のルックも良し。Mマウント版特有の基部スカート形状も、マウントアダプターの視覚的に余剰な余白をカバーしてくれている(気がする)。

沈銅時の印象は ちょっと太ったズマロン35mm といった風情
常用トートバッグなど(インナー緩衝材含む)に入れても邪魔にならないサイズ

沈銅操作時、空気も送るのが注意点

内部干渉しないとは言いつつも注意点がひとつ。
鏡胴を収納する際、廉価なズームレンズを伸縮させた時のようにマウント内部(撮像素子側の気室)に空気を押し込むかたちとなるので、チリホコリの混入に神経質な方は多用しないほうが無難かも。

撮影事例(スナップ)

※2024年3月中にアップ予定

イレギュラーな使い方を考えてみる

沈銅させた状態でも光はレンズ内を通過するので、カメラ側でシャッターボタンを押せば記録することは可能(もちろん合焦しないが)。レンズ前群を沈銅させた結果、見かけ上の画角は35mm相当くらいには広くなっていて、その状態でF16まで絞ってやると「何が写っているのか」の概要が掴めそうな程度には結像する。

試していてふと思い出したのが、その昔ボディキャップを加工して作ったピンホール・レンズ。針の先くらい穴が小さくなければ満足な画像は得られないもので、穴のサイズを試行錯誤したもの。当時は一眼レフだったからファインダー像もとても暗く、こんなチャンス・オペレーションに時間を使っている暇は無いなと追究を諦めたものだ。

例えば、某『無限遠の倍の焦点距離』のような、コンセプトと機構が合致する意味付けができればピンボケ作品にも正当性を持たせられるかもな〜(遠い目)といった考えが頭を過った。三脚で試してみる価値は…。 


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