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【企画参加】編み物は、魔法

くまさんのこちらの企画に参加させていただきます!

企画の参加じたいがはじめてで、ドキドキ。



※※※


編み物、と聞いて、図書館勤務のわたしがまず思ったことは、「人気のある種類の本」ということ。


編み物の本のコーナーは、平日でも土日でも、利用者さんが立ち止まって真剣に本を吟味している姿がよく見られる。


編み物の本はありますか?と聞かれることもあれば、かぎ針編みの本はありますか?や、孫に服を編んであげたいんだけど、そういう本はありますか?と聞かれることもあった。


編み物の知識がほとんど全くないわたしだけれど、編み物の本がどこにあるかだけはきちんとわかるので、そういうときは、ご案内します、と言って、みっちり編み物の本が詰まった本棚をご案内する。


そうすると、どんな方も、ありがとう、と言って、思い思いに膨大な量の本の中から、自分にぴったりの「編み物の本」を探し始める。


編み物の本棚にいらっしゃるのは、女性の比率が多いけれども、男性だってちらほらいらっしゃる。年齢層も、お若い方からご高齢の方まで、様々だ。



わたしは図書館で働くまで、「編み物」というものがこんなに需要があるなんて、思ってもみなかった。


本の検分をするときに、編み物の本についてくる「編み図」(という呼び方で合っているのかな?)も必ず広げて破けていないか確認するのだけれど、編み物のことを何も知らないわたしからしたら、編み図は魔法陣のようだ。


これを見て、0から1に、編み物を作れる人がこんなにいるんだなあと、本当にびっくりした。


職場の先輩にも、編み物がお好きな方がいて、その方は編みぐるみが好きなんだそうで、仕事が終わったあと、夕ごはんもお風呂も明日の支度も全て終えて、何にも考えずに編みぐるみを作っている時間が、何よりも幸せなのです、とおっしゃっていた。
その方の編みぐるみの作品は、実は図書館にこっそり飾ってあるのだけれど、ころんとしていて本当にかわいらしく、これが、毛糸を編み続けると出来上がるなんて、これもまたわたしからしたら、魔法のようだなと思った。


わたしはといえば、中学生の頃に編み物に挑戦したくなり、おばあちゃんのお姉ちゃん(わたしはその人をおばちゃん、と呼んでいた。みんな親戚一同その人をおばちゃん、と呼んでいた。)である「おばちゃん」に、ご指導願って、マフラーを編んだ。
たしか、たぶん、棒編みも、かぎ針編みも、両方教えてもらって、どっちかでやったんだけど、どっちの方法でやったかもさっぱり忘れてしまったのに、仕上がったものの出来だけは覚えている。



これは洗濯板ですか?というような、かったいかったいマフラーが出来上がったのだった。
固すぎて、マフラーのはずなのにくたっとせず、首に巻くどころか直立して立つんじゃないかってくらいの代物だった。


だから、あの時の自分が作ったマフラーを思い返すたびに、編み物をたしなめる人というのは、魔法使いのようだなあと思う。


編み図が魔法陣で、それを読み取って、ひとつひとつ編んでいって、誰かのために、自分のために、「編み物」という魔法が出来上がる。


ひと編みひと編み、編み続けているその時間というのは、なんというか、「豊か」という言葉がぴったりな感じがする。


豊かな時間の使い方をして、魔法の使える人の手で出来上がる、魔法のお品物。
それが、わたしにとっては、「編み物」のイメージだ。






くまさん、素敵な企画を立ててくださってありがとうございます。参加させて頂けて楽しかったです。貴重な機会をありがとうございました🙇‍♀️



投げ銭?みたいなことなのかな? お金をこの池になげると、わたしがちょっとおいしい牛乳を飲めます。ありがたーい