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そういえば、本棚に戦国はない。

『ヒトごろし』 読了。

その前に、『るろうに剣心』を読み直してて、気分が

YES! 幕末!

だったので、図書館で借りてきました。
ついでに『書楼弔堂』破曉と炎昼を貯まってたポイントで買ったので、京極夏彦的 勝海舟の最期までは続きます。

狂ったように読み続けたので、1080ページ1週間で読めました。

『るろ剣』を読んでいて、「武士の時代は終わるから、せめて武士として死にたい」っていうキャラクターがいるんですが、それがどういう気持ちなのか分からないなぁと考えていて…
結局、分からず終いです。

『ヒトごろし』は土方歳三の話です。
去年の夏に読んでいて、2回目。
(何回でも繰り返し読める派)

カッコイイから、みんな読んで!

私は見てないから分からないのですが、おひげくんに聞いたら大河の『新選組!』は、希望を胸に出てきた仲良し組が、時代が変わっていく中で目指すものが変わって、袂を分かつ切ない話らしい。
「三谷幸喜は内ゲバが好きだよね」とも言っていた。

京極夏彦の新選組は、人殺しをしたい歳三が、殺しても罪に問われない身分になるために近藤勇を担ぎ、殺したい相手を「殺せ」という指示が上から出るように立ち回り…という、全然違うものになりました。
作中で近藤が言うのですが、歳三が殺す毎に近藤は偉くなり、殺し損ねたらダメになった(大政奉還、王政復古でガタガタに)のです。

新選組の話ではなくて、土方歳三の話なので、函館まで行きますが、近藤と別れてからは歳三が考えることを放棄するので、話的には少し中弛みます。
からの、最後がちょーカッコイイ。
最後30ページくらいで泣ける。

勝海舟は普通にカッコイイ。
オリジナルのキャラクターで涼という女性がずっと歳三を追いかけて出てくるのですが、とても好きです。
京極さんが書く強気な女性はみんな好きかもしれない。

もう1人オリジナルでお坊さんが出てきますが、これは『ヒトでなし』にも出てきます。時代が違うから名前を継いでるだけなんだけど。
『ヒトでなし』は、もう読まないかなぁ( ´ー`)

で、バンバン殺してますが、
京極作品はどれも一貫して「死ぬな」と書いてます。

『ヒトごろし』は、
前半が「自分がどうしたいか考えろ、決めろ」が、とにかく出てきて
後半が「死んだら負けだ、勝ちたいなら生きろ」が、とにかく出てくるかな。

武士道を知って、成って、壊しました。

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