②「オリンピックインタビュー」 サマバケ初稿【期間限定公開】
◎はじめに
「サマバケ」は2020年7月23日〜25日に上演予定だったオムニバス公演です。そのうちのプロローグ(冒頭部分)の初稿を有料記事(期間限定)で公開します。
この記事の売上は、手数料等を差し引いた収益の全額「サマバケ」の運営資金にさせていただきます。
稽古段階から公開、販売していくスタイルです。
(🔽公演の詳細はこちら🔽)
そして「⓪プロローグ」 そして「①フェス」「③ゼミ合宿」を先立って公開しております。
「⓪プロローグ」の記事の冒頭に、上演前の台本を有料記事にて掲載する経緯を述べていますので、覗いてみてくれたら嬉しいです。
今日は、「オリンピックインタビュー」の初稿を期間限定で公開してみます。
是非お手に取っていただけたら幸いです。
買ってくれた方は僕にご一報ください。
お返しに愛情たっぷりのメッセージをお返しします。
☆冒頭部分は無料で読めますので、是非みてみてくださいね。
それでは、はりきってどうぞ!!
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おぶちゃpresents
「サマバケ」
作・演出 大部恭平
※この記事の売上は、手数料等を差し引いた収益の全額「サマバケ」の運営資金にさせていただきます。
②オリンピックインタビュー
登場人物
インタビュアー:tamico. 選手:大部
明転。インタビュアーと男が座っている。
イン「本日はお忙しい中ありがとうございます」
選手「いえ」
イン「今回は、東京2020オリンピックの新種目に選ばれた野球の日本代表に選ばれた大部恭平選手にインタビューをさせていただきます。すみません私ちょっと初めてなので緊張してますが、よろしくお願いします」
選手「よろしくお願いします」
イン「まず、代表に選ばれた率直なお気持ちをお願いします」
選手「そうですね。まさか自分が。と思いました。でも選んでいただいたからには自分の仕事を全うしたいと思います」
イン「え、お仕事は何を?」
選手「はい?あ、仕事っていうのは試合での役割のことですね。どんなポジションでも全うします」
イン「あ、ポジション。レフトとかピッチャーとかの。すみません緊張してて」
選手「大丈夫ですよ。緊張しないで」
イン「ありがとうございます。では次に。大部選手は、このオリンピックへどのような思いで臨みますか?」
選手「そうですね。僕は高校時代、甲子園に行っていませんし他の大会の日本代表にも選ばれたことがなかったので、これまでの思いを全て、このオリンピックにぶつけようと思います」
イン「コウシエン……?」
選手「え?」
イン「あ!コウシエン!すみませんちょっと緊張してて。では、まぁわかりませんけどそのコウシエンになかなか行けてないから、オリンピックでその想いをぶつけたいということですね」
選手「……うんまぁなんか違うけど、いいですそれで」
イン「ごめんなさい、ちょっと本当緊張してまして」
選手「大丈夫ですか?」
イン「大丈夫です。申し訳ないです本当に緊張しいで。あ、じゃぁこれいいですか?」
選手「何でしょう?」
イン「大部選手はズバリ!何点とりたいですか?」
選手「あの、僕ピッチャーなんですけど」
イン「え?あ、ピッチャーだとあまりそういうこと言えないですよね」
選手「いや言えないとかじゃなくて、ピッチャーだから点は取られないようにしないと行けなくて。打者に聞くものだからそういうのは」
イン「ああごめんなさい本当に。ダメだな私今日。やっぱ、いざ本物の選手を目の前にすると、なんか震えちゃって」
選手「……」
イン「えとじゃぁ、ピッチャーですもんね。……ピッチャー、やっていて、苦しい時とか、楽しい時ってありますか?」
選手「コントロールが定まらない時とかは苦しいですかねえ。楽しい時はなんだろうな、やっぱりチームが勝った時は楽しいですよね」
イン「なるほど。あ、じゃぁアピールポイントはありますか?」
選手「そうですね。やっぱり、僕の武器はコントロールなので、真っ直ぐとチェンジアップのコンビネーションを活かせるようにがんばります」
イン「コンビネーションいいですね。わからないですけど、大部選手のチェンジアップ、すごい強そうですもんね」
選手「勉強不足を緊張で隠そうとしてるなあ!」
イン「……!」
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