見出し画像

よりよい終わりかた、継承、スケールを考え始めたYouTuberたち。「The Game Theorists」「Ludwig」のケース【Off Topic Ep210】

宮武徹郎と草野美木が、アメリカを中心とした最新テクノロジーやスタートアップビジネスの情報を、広く掘り下げながら紹介するポッドキャスト『Off Topic』。このnoteでは、番組のエピソードからトピックをピックアップして再構成したものをお届けする。

今回は「#210 YouTuberの引退と跡継ぎ問題について真剣に話そうぜ」から、よりよいキャリアの終わらせ方と、事業のスケール、そして継承を模索するYouTuberたちについて。なかでも、超人気チャンネル「The Game Theorists」のマットパットや「Ludwig」のケースは、宮武にとって興味深いケースとなっている。


引退宣言をするYouTuberたち

近年、著名YouTuberの引退、あるいはキャリアシフトの宣言が立て続けに起こっている。1999年からネット上でのコンテンツ投稿をはじめ、2006年にYouTubeチャンネル開設。2014年からは週次の動画投稿を10年やり続けた、約640万人の登録者をもつトム・スコットは、2024年1月に週次の動画アップロードを終了することを発表した。2015年からYouTubeをスタートし、約420万人の登録者をもつスウェーデンのミュージシャン/YouTuberのセス・エヴァーマン、メインチャンネルだけで約1900万登録者をもつ「The Game Theorists」のマット・パット、マインクラフトYouTuberのCaptainSparklez(登録者数:約1100万人)、MeatCanyon(登録者数:約700万人)などもYouTubeでの活動終了を発表した。

チームマネジメント、ブランドコラボレーションにおける交渉、経営など、スケールし複雑化する事業や変化する役割、本来持っていたクリエイティビティを発揮したいという思い、これらの間にある葛藤によって燃え尽きてしまうクリエイターも少なくない。

1世代前のYouTuberは燃え尽きてしまい、急遽動画配信を止めたりフェードアウトするといったパターンも少なくなかった。そうしたケースを見てきたからこそ、現在の世代は「自分なりにどう終わらせるか」を考え出しているのではないか、というのが宮武の見解だ。

チャンネル売却したマット・パット

ここから先は

2,447字

スタンダードプラン

¥500 / 月
このメンバーシップの詳細

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?