生存者バイアスに騙されるな
生存者バイアス、という言葉がある。
世の中でこれがいいと言われていたり、これをすると成功するよと言われていることが、実はたまたま色々な要因があって通過した人が言っているだけで、実際は失敗した人の声が反映されずに偏った見え方になっている...という認知の歪みのことを言う。
多くの場合、成功者の語る成功法則を人は聞きたがるのだけれど、再現性が必ずしも高いわけではない。
だったら失敗した人の失敗談を聞いて、その失敗をいかに避けるかを考えて動いたほうが結果的に自分なりの成功に近づくことも多い。
特にビジネスや人生のキャリア選択においてこれは顕著で、絶対数の割合で言えば高学歴の方が高いキャリアと生涯年収を得やすいとはいえ、確率論だけで勝ち続けられるほど世の中は甘くない。
そして生き残ってうまく行った人ばかりにスポットライトが当たるからこそ、本当に役立つ敗者の声を拾い上げるチャンスには目が向けられない。知るべきは成功法則ではなく、失敗談こそ転ばぬ先の杖の材料になるのに。
SNSでは生存者バイアスにブーストがかかる
最近もやっぱり「◯ヶ月でフォロワー◯◯人を達成する秘密の方法」みたいなものが売れている。
みんな楽をして良い思いをしたいのだけれど、一番楽をして良い思いをするのはもちろん胴元だろう。
SNSでは特に生存者バイアスが顕著で、フォロワー数などで可視化されている分、生存者の声が大きく聞こえてくるようになっている。
ゆえにフォロワーを多く抱えることがそのまんま拡声器のような力を持ってしまうのだけれど、聞く側として立った場合にはフォロワー数は無視した方がいいと僕は思っている。
なぜかというと、フォロワー数の多い人の語る何かは、得てして生存者バイアスのバリバリにかかった、SNSをサバイブした強者の理論であることが多いからだ。
一見すると耳ざわりの良い弱者に寄り添った風な言説も、そうすることで聞く人を気持ち良くさせてフォロワーを得てきたテクニックだったりもする。
こうした言説はスマートに刺さってくるので反射的にいいねを押してしまう事も多いのだけれど、本当のところはどうなのだろうか?という疑問は、心の裏側では持っておいた方がいい。
目隠しをするように選ぶ
本当に良いものは良い!と言う為には、フォロワー数は見ない方がいい。見ればほぼ確実にその数字に引っ張られる。
フォロワー数がこれだけいる人の言う事だから正しいんじゃないか?この人にこんなことを言ってもきっと相手にされないだろうな...と、数字で人を見てしまうと、本質を見誤る。
最近になってInstagramがスマホ版だといいね数を非表示にした。
それ以降、明らかにいいね数の伸びが鈍化したのだけれど、いいね数が伸びているから乗っておこう!という流れがなくなったからなんだと思う。
これが良いのか悪いのかは正直まだわからないのだけれど、本当に良いと思ったものだけに良いと言おう、という正直な態度を勧めることは僕はわりと好きだ。
同じように、関わる人にもフェアであろうと思うなら、現時点でのフォロワー数は見る意味なんてほとんどないなと、最近は感じている。
思えば、フォロワー数を伸ばそうと思って楽しかったのは最初の100→1000くらいがピークで、いつの間にかSNSそのもののコミュニケーションの楽しさの方が勝っていて、気づいたら伸びてる、くらいの使い方になりつつある。
SNSも所詮道具だから、人の決めたルールに乗っかるのではなく、自分なりの楽しい使い方を見つけていければ、それで良いんじゃないだろうか?
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