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ホテルの宿泊代を二重請求された話@ソフィア

世界各地にホテルを持つグループがある。
マリオット(マリオットホテルの他リッツカールトン等)
ヒルトン(ヒルトンホテルの他コンラッド等)
IHG(インターコンチネンタルの他クラウンプラザ等)
などなど、日本でもお目にかかる機会が多い。

そんなホテルグループの自社サイトでの宿泊予約は
だいたいBest rate guarantee(価格保証)サービスがある。
他のどんな代理店経由の予約よりも、
自社サイトでの予約は最安値を保証しますよということだ。

価格保証のルールは各ホテルグループによって異なる。
だいたい自社サイトで予約した24時間以内に、
他社ホテル予約サイトではもっと安い料金があるんだけど!
と自社サイトの担当部署に即通報をするシステム。

部屋のカテゴリーやキャンセルの条件などが完全に一致し
かつ他社の料金の方が安く予約可能であると判断された場合
自社の予約を他社の価格と同等まで引き下げてくれる。

かつ、ホテルグループによっては、
おまけにボーナスポイントを付与してくれたり
次回以降の予約に使えるバウチャーをくれたりもする。


私がブルガリアのソフィアのホテルを探していた時、
とあるホテルグループのホテルの宿泊を検討した。
ロケーションもよく価格もまずまず。
自分の中でGOサインが点灯し始めた。

そのときはネットのホテル予約サイトでの検索だったので、
よりホテルの情報を得るために
ホテルの自社サイトを確認し、
念のために日付を入れて値段の確認もした。

高かった。
他社ホテル予約サイト経由の予約より、自社サイトの方が割高。
これは、価格保証サービスが使えるのではないか?

私はホテルの自社サイトから宿泊予約を済ませ、
続いて価格保証をして宿泊代を値下げしてもらうよう
フォームに必要事項を埋め送信した。
予約後24時間以内に連絡しないといけないルールだからだ。

半日ぐらいかかっただろうか、返信メールが来た。
「価格保証するYO 1泊〇〇レヴァに値下げするYO」
レヴァはブルガリアの通貨単位(複数形)。
詳しくはいくら値下げしてもらったか忘れたのだが、
ここでは200レヴァが100レヴァに値下げになったとする。

そして宿泊当日。
ホテルでチェックインプリーズ。
レセプションのお兄さんが予約を確認した後
「200レヴァ払えYO」

いやいや、それ割引前の価格だから。
価格保証で割り引いてもらったから。
ほら、これ証拠のメール。
私はプリントアウトしておいた文面を見せた。

レセプション兄は
「システム上でその割引価格は確認できないYO
明日マネジャーが来るから直接話してYO
今はとりあえず200レヴァ払ってYO
それで明日その代金をキャンセルしてYO」

マネジャーが来ないと問題は解決できないようなので
ここはクレジットカードでとりあえず200レヴァを支払い。

翌日。マネジャーがいた。
状況を伝え、証拠のメールも見せる。
マネジャーはバックヤードで確認をしたようだ。
「確認できたYO 100レヴァでいいYO」

よかったと胸をなでおろす。
「昨日の200レヴァのカード払いをキャンセルするYO
それから新しく100レヴァ払ってくれYO」
了解。カードで100レヴァの支払いを済ませる。

ソフィアでの旅を終えた1か月後、
クレジットカードの請求が届いた。
例のホテルから200レヴァと100レヴァ
2つの請求が明細に載っていた。なんてこったい。

これはホテルのミスなんだろうけれど、
ホテルに連絡をした方がいいのだろうか?
それとも、価格保証をして値下げをした
ホテルグループ本部に連絡をすべきか?

ソフィアのホテルの連絡先を探すと、
電話番号しか出てこなかった。
メールアドレスが分からない。
ということは国際電話で要件を伝えることになる。

いやだなぁ、こちらの言い分が伝わらなかったら。
いやだなぁ、あちらの言い分が理解できなかったら。
電話は相手の表情が見えないが故の
ミスコミュニケーションが心配だ。

決まり。本部にメールで連絡することにする。
私は日本で中学高校と6年間も英語を勉強したので
これぐらいの英作文はできるのだ。
aとtheの使い分けはいまだに自信がないのだが。

数日後に本部から返信があった。
返金処理をするとのことで一安心。

それがさ、一向にクレジットカードの明細に
200レヴァの返金が反映されないんだよ。
クレジットカード会社に相談したら
海外でのキャンセルの場合、数か月かかる場合もあると。

さすがに3か月待っても返金がなかったので
もう一度本部にメールを送った。
返信によると、返金処理をするとのこと。
早くしてほしい。頼むよ。

さすがに半年待っても返金がなかったので
温厚な日本人もここで憤りを覚えた。
これ以上本部には頼れない。
ブルガリアまで直電しかない。

ヨーロッパは多言語だ。
面積に対して言語の数が多い。
だから母語の異なる人と媒介語を使って話すことに
慣れている人も多いのだろう。

心配した国際電話はあっけなく終わった。
こちらの言いたいことは伝わったようだし、
あちらの言っていることは完璧に理解できた。

そして、翌月のクレジットカード明細には
返金分がきちんと反映されていた。
半年の間にレート変動が起こり、
300円ほど少なくなって戻ってきたのは想定外だったが。


ま、クレジットカードの明細はよく見ろという話です。
ちなみにトップ画像はこのホテルではなく、
スマホ内に残っていた全然関係のないホテルの写真。
インドネシアのバンドンのクラウンプラザだと思われる。



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