見出し画像

8時間の出発遅延を回避した話@マレーシア航空

フレディ・マーキュリーの生まれ故郷であるザンジバル。
I was born to love youは不朽の名曲。
タンザニア国内のザンジバル島での観光を終え
日本へ帰国する私に、飛行機のトラブルが続いて起こった。

第1区間 ザンジバル→ダルエスサラーム(ザンエア)

タンザニアの航空会社であるザンエア。
ホームページから予約をし、クレジットカードで支払いを済ませていた。
なのに空港で「予約が入ってないYO」と言われ。

まさかの自社HPからの予約発券にもかかわらず、
システムに反映されていないという事態。
偽HPで予約でもしてしまったのだろうか??

予約した、予約がないの言い争いをしばらくした後、
「キャンセルが出たら乗せてあげるYO」と向こうが折れた。
まさかの空港スタンバイ突入。

その日の最終便だったのでこれを逃したらチャンスはない。
正確に言うとチャーター便を600米ドルで飛ばせると言われたのだが
そんな金を払うつもりは1ミリもなかった。

私の黒魔術により搭乗予定の誰かがドタキャンをし
結局飛行機には乗ることができたのだが。
ザンエアあり得ねぇ。予約がないってどういうことだよ。

第2区間 ダルエスサラーム→ドバイ(エミレーツ航空)

事前にオンラインで座席指定をしていた。
もちろん通路側。トイレに好きなタイミングで行けるから。
そして空港でチェックイン。搭乗券を発券してもらう。
E列だった。窓でも通路でもなく、思いっきり真ん中の席。

その場でエミレーツ係員に座席の変更を要求。
なんでもオーバーブックのために座席が変更されたそう。
通路側の席はギリギリ残っていたようでフライングゲット。
空港に2時間前に到着しておいてよかった。

第3区間 アブダビ→クアラルンプール(エアアジア)

ドバイ→アブダビ間はバス移動。
そしてこの時は、エアアジアがこの路線を新規就航させたばかりで、
プロモーション運賃(確か3000円)でこの航空券を購入できた。

エアアジアはLCCのため、預け入れ荷物が有料となる。
空港のチェックインカウンターで支払いをすると高額なので、
事前にオンラインで支払っておいたほうが割安。
私も荷物が多いとわかっていたので、もちろん事前に支払い済み。

ザンエアと違って私の予約はきちんとシステムに反映されていたのだが、
預け入れ荷物の事前払いの情報がシステムに反映されていないと言われ。
またしても払った、記録がないの言い争い勃発。

偽HP?うちのインターネット回線に何か問題でも?
チェックインカウンターのスタッフ(DNATAの業務請負)も
「エアアジア職員じゃないからよう知らんし」
みたいな態度だったので交渉は難航。

結果的には追加チャージなしで荷物を預け入れたのだが、
まるで自分が理不尽な要求を突きつける客のように見られて
精神的ダメージは大きかった(でも経済的ダメージはなし)。

第4区間 クアラルンプール→東京(マレーシア航空)

クアラルンプール中央駅にはシティーエアターミナルがある。
一部の航空会社を利用するときには、そこでチェックインができる。
マレーシア航空に搭乗する場合、もちろん利用可能だ。

私の搭乗予定便はマレーシア航空の23:30発成田行き。
その日は夕方ごろに中央駅に行き、早めにチェックイン。
荷物を預け入れ、搭乗券を受け取った。

中央駅近くのBrickfieldsはインド系住民が多いエリア。
と当時に盲人マッサージが多いエリアでもある。
個人的にはアクロバティックな態勢を要求するタイ式より
オーソドックスなマッサージのマレー式の方が好きだ。

ついでに言うとタイはマッサージ師の技量がイマイチでも
チップ必須ではあるが、マレーシアはチップ不要。
チップ文化は諸悪の根源だと私は思っているので
世界平和のためにも早くチップが滅んでほしい。

中央駅で荷物を預けて身軽になった私は
ラストショッピングをしたりマッサージを受けたりし、
空港に着いたのは22:30。出発の1時間前だが
すでに搭乗券は持っているので問題ない。

空港のチェックインカウンターを素通りし、
出国審査場に向かう。
そのとき、ふとモニターに目をやった。
なぜか遅延delayの表示が多かったからだ。

本来なら真夜中発の大韓航空便や中国国際航空便が
翌朝出発に変更になっている。おやおや何かあったのか?

私のマレーシア航空便はすでに搭乗券をもっているので問題なし。
と思って余裕をぶっこいていたら。
やっぱり遅延で翌朝7:30出発だと?8時間も遅れるだと??
聞いてないよー

マレーシア航空のチェックインカウンターにすっ飛んでいった。
「成田行き?翌朝出発に変更だYO」
やっぱり8時間の遅延は本当のようだ。

「今夜は空港近くのホテルを予約したYO」
いやいや、翌日午後には出社する予定がある。
仮に翌朝出発になると成田着が夕方になる。無理。

やはりここでも交渉。
23:00発のJALの成田行きに変更できませんか?
「たくさんの人をすでにその便に変更したYO
でもあんた遅すぎだYO
JALはもう搭乗手続きを締め切ったYO」

早く空港に来てればJAL便に振ってくれたらしい。
しかし今回は油断をして1時間前に空港に来た。
シティーターミナルで事前にチェックインしたことが
完全に裏目になった。

「あの辺に座って待ってなYO。
みんなそろったらホテルに送るYO」
空港のベンチシートに日本人風の人たちが座っている。
たぶん私と同様にJAL成田便に変更できず、
翌朝便で成田に帰ることになった人たち。

私はあきらめなかった。思いっきり偏見だが
このようなとき交渉相手がアメリカ人だったら
「私の責任じゃないし。会社の規定だし」と言われて即終了。
このようなとき相手がアフリカ人だったら
「知らんし」と即終了。(私見)

しかし相手はマレー系マレーシア人である。
ブミプトラ政策というマレー系優遇政策で
国としてマレー系人材を優遇してあげないと
あっというまに中華系やインド系に後れを取ってしまう
あのお人よしで競争心のないマレー系(私見)。

このことは幸運だったと思う。交渉の余地あり。
0:30発の大阪行きのマレーシア航空に変更できませんか?
そしてその後、国内線で東京に行くことはできませんか?

マレーシア航空の係員は上司と相談している。
上司のマレーおじさんがPCの前に座りカタカタ手を動かす。
「大阪行きに空席があるから、今なら変更できるYO
でもそこからは自分で東京まで帰ってくれYO」

いやいや、そこをなんとか。
だってシティーエアターミナルでチェックインしたときは
オンタイムで飛ぶって言ってたじゃん。
とかなんとか言い、マレーおじの同情を誘う。

「今回だけだYO」
マレーおじは、関空-成田のJAL国内線も追加してくれた。
勝因は私の可愛らしさが同情を誘ったから。
ではなく、ありがとうを意味するマレー語 Terima kasihを
正確に発音したから。かもしれない。
テリマカシではなくトゥリマカセに近い音だよマレー語。

なお、関空-成田ではなく関空-羽田にしてほしいと
お願いもしたのだが、なぜかこれは速攻で却下された謎。



ま、航空会社都合による大幅な時間の変更は交渉すべしという話です。
黙ってマレーシア航空の指示に従っていたら、
そのままホテルに泊まって翌日便で帰国となっていた今回の件。
このような交渉は相手がフラッグキャリアだからできるのであって、
相手がLCCだったら交渉の余地はないとあきらめるべし。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?