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【活動レポート】Sリーグ2016開幕|2016.9.25

埼玉県精神障がい者フットサルリーグ「Sリーグ2016」の開幕戦が所沢市民体育館で開催された。

これまで東部の春日部での開催が続いていたが、初の西部の所沢での開催となった。
競技普及、コミニティづくりのために各地開催を待望していた関係者の願いがようやく叶ったとのこと。

主催は埼玉県障がい者フットサル企画運営団体の埼玉カンピオーネと、特定非営利活動法人日本ソーシャルフットボール協会。

埼玉カンピオーネ

特定非営利活動法人日本ソーシャルフットボール協会

特定非営利活動法人日本アーティスト協会は、Sリーグ2016の大会BGMを提供している。

Sリーグを構成するのは、県内の地域や施設ごとに編成される8チーム。
試合は1ヶ月に1日開催され、1チームあたり2試合ずつ行われる。
これを1節とカウントし、計4節でチャンピオンが決まる。
試合は10分ハーフの20分間。
基本的に5人制だが、女性がいると6人でチームを組める。
また、参加の間口を広げる工夫として、障害者手帳のほか、通院証明があれば参加可能としている。

Sリーグは、精神障がい者スポーツの持つ課題と向き合いながら、8年目を迎える。
各都道府県の代表チームによる関東大会、全国大会も行われているが、通年のリーグがあるのは北海道、愛知県、埼玉県だけだという。
埼玉県の場合は、リーグに参加している各チームからメンバーを選抜し「埼玉カンピオーネ」という県選抜チームとして関東〜全国大会に臨む。

地域や県をあげて継続してきたからこそ、課題も明確になりつつある。
先日閉幕したパラリンピックを最たるものとして、身体障がい者のスポーツは日の目を浴びるまでに発展してきた。
一方で、精神障がい者のスポーツには、等級によるチームポイント制度や競技のルール整備など、世界基準がまだ存在しない。
精神障がいが競技自体やチームの戦力格差にどのように影響するのかが明確ではないためだ。
一部ではスポーツによるリハビリ効果を測定する医師もおり、データを元に研究する動きもあるそうだ。

(左:埼玉カンピオーネの岡田氏)

精神障がい者スポーツを通じて、精神障がいへの理解を深める助けになりたいと、埼玉カンピオーネの岡田氏は語る。

岡田氏によると、通年のリーグ制をとることが、地域活動や当事者の自主性を喚起するのに役立っているという。
既に、自チームから県選抜選手を輩出する意識が定着しつつある。

自分ごととして県選抜チームを応援できるリーグ制は、幅広い関係者が競技への関心を持つ入口となっている。
全国的な普及を期待したい。


文=Umami+

※本文中の「障がい」という表記は取材先の表記にならったもので、当会としての意図を含むものではありません。


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