見出し画像

実録 プロ無職

前回のお話

無職になって半年が経過した。

私はいま「マネージャー」というよくわからない肩書をもらいいくつかの会社に関わらせてもらっている。基本的な業務は不動産に変わりはないのだけれど、中にはホームページの保守なんて言うものもある。
不動産畑の私が何をすればいいんだと思いながらとりあえず一日一回アクセスをして見守っている。私なりの保守だ。1000円もらえる仕事だ。

社会から転落し、プロ無職となったこの半年、何をしていたっけな、という備忘録にしたく、綴ってみようと思う。

3月にとある会社の専任の宅地建物取引士になった。
色々と理由はあるけれど、その会社の社長が別の会社で登録をするために、この会社で誰か専任にならなければならないようだ。そこで私が選ばれた。宅建を使う仕事はこの会社だけだからまあいいか、と安易に考えたけれどよく考えたら個人事業主登録した方を法人化する際に私の名前で登録できなくなってしまった。
その時が来たら誰か雇わなければならないのかもしれない。失敗した。

この会社はデジタル化があまり進んでおらず、コロナ禍ということもあり、できれば会社に来たくない、という人ばかりいた。私はとりあえずBOXを導入し、ついでにコピー機も直接データをBOXに入れられるものにした。20万くらいかかった。いきなりお金が飛んでいったけどきっと良い方向に進むだろう、仕事で返そうと考えた。
しかし使いこなしているのは現状私だけのようだ。オーナーすら使ってない。ちょっといい印刷機を入れ替えただけに終わった。失敗した。

3月中はこのように社内のOA機器の入れ替えや、データ共有のやり方なんかを調整し、比較的おとなしく過ごしていた。諸事情あっての退職だったのでいきなり元気に出歩いて「転職しました!」とは言えなかったのもある。

4月に入った。手伝っている会社は買取再販がメインだったのでとりあえずなにか買わなければならない、ということになった。
丁度いい機会だし、古巣をはじめいくつかの会社を訪問し、案件があれば何卒宜しく、と言って回った。
そのうち一件購入しないか、という連絡があった。駅からかなり距離のある旧耐震だったけれど、安そうだから買ってみた。
契約後センター長から「あんな金額で買って大丈夫か?」と言われた。
「まあなんとかなるでしょう」と言ったけれど内心、失敗したと思った。
とはいえ、全てが失敗したわけじゃなかった。明確な目標をもって購入をしていた。今週末完成するリフォーム物件だけれど、周辺にないような物件を作ったら売れるのかしらん、というデータが欲しかったのだ。
データのために結構な金額を突っ込んでいるからなんとか回収したいと思っている。

5月に入る少し前にも一件購入した。
知り合いからの紹介だったため、思い切りジャンプをしてみた。
念の為、あくのさんはじめTwitter先輩たちに相談してみたけれど「峰さん死んじゃうの?」という反応だった。
まあ死ぬならそれも仕方がないか、この紹介から次の案件が生まれればいいんだしとりあえず買っておこうと買ってみた。
9月現在、まだ売れてないし、次の紹介も来ていない。レジデンシャル不動産に物件をおろしまくっているのは知っている。失敗した。

6月は弁護士先生や税理士先生のところへ挨拶にいき、査定マシーンをやっていた。来る日も来る日も査定査定査定で、具体的な案件になることはなかったけれど、こういうことをやっていると「お前ちょっとこれ売ってみろよ」と相続案件が来たりする。
ご縁があってツイ取引となった。これは全てにおいて成功した。

買取再販は3000万円のお金を借りて、500万円もリフォームして、沢山仲介手数料を払って、税金を払って…結局利益は500万円程度だけれど、7月末までの仲介手数料が500万円を超えていたのでやっぱり私は仲介しているほうがいいんじゃないかしらん、と思い始めていた。

7月はおかげさまでTwitter経由で買取もさせていただいた。
これは全力で三為だ!と案件をいただいたその日から周辺業者に手当り次第当たってみた。いくつかの感触の良い話が入ってきていたけれど、金主が「リフォーム再販のほうがもっと利益が見込める」と言い始めたので普通に決済をした。

しばらくしたら金主が日経新聞でSDGsの記事を読んだらしく「なんでもかんでもリフォームするっていうのはエコじゃねえな」と言い始め、結局そのまま売ることになった。元々話をもらっていた業者にスライドさせて利益は出たけど、本来なら三為も狙えたので50万くらい捨てた形になる。成功したけど、ある側面からみると失敗した。

ちょうどこの頃、JFKさんと業務提携を結ばせてもらった。
私は私にできることしかやれない人間なので、できないことはできる人にお任せするスタイルなのだ。大変感謝をしている。

また同時期に一社、賃貸管理を行っている会社で売買部門を立ち上げるという相談をもらい、じゃあお手伝いしますよ、と言ってしまった。いま思い出しているのだけれど、このときお金関係の話をするのを忘れ以来、無休で準備に取り掛かっている。完全に金銭面で失敗した。いつになったらお金もらえるんだろう。お金作ったらもらえるんだろうか。
けれど、1から何かを作ってみる、というのは以前からやってみたいと考えていたし、幸い私の生活はあまりお金を必要としない(いろんな欲はあるけれど、最低限あれば贅沢をする人間ではないので)のでこれは真剣にとりかかろうと考えた。

人材云々もあるけれど、私がもっている知識をどうしたら共有できるか。
話を聞くとこれから人を募集するという。
新人に対してどうしたらわかりやすく教えられるだろうか。
客付けオンリーのスタイルもあるし、物元になるスタイルもある。私は4:6くらいの割合で仕事をする営業マンなのでどちらも学べるようにしなければならない。
そんなことを考えながらやはりTwitterのいろいろな人に話を聞き、時には資料を分けてもらったりとしながら出した結論は「とりあえずやってみなきゃわからないべ」だった。結構打算的な人間なのだ。
そもそも私に任せたことが失敗だったのではないかと思うレベルだ。

それでもなんとかしよう、という気持ちが周りに漂っているので、これを最大限活用しながら広告費用を捻出してもらい、この9月からの営業に向かっていこうと考えている。お金を出してくれて口を出されなければそれが最高なのだ。広告費500万円くらいほしい。


主な業務は買取屋さんに転生をしたと思ったのだけれど、結局私は仲介をやりたいと思っている。というか、買取だけじゃ死んじゃうっていうのが現実だ。センスがあるわけじゃない、安いリフォームができるわけじゃない、毎月買えるわけでもない(7月8月は仕入れしていないので私は無給なのだ。死んじゃうんだけど。)すぐに売れるわけじゃない。
その点仲介は買いたい人と、売りたい人がつながればすぐに利益が生まれる。これが出来る、出来ないではかなり違ってくる。
もちろん満足行く購入、売却には時間を要することもある。何年でもお付き合いするスタイルなのでいくらでも悩んでもらって構わない。
買取だったらプロジェクトのお尻はあるし、利息もあるのだから…。

こんな感じで9月からは売買も見ていくことになっている。自分でもどこに向かっているのかわからないけれど、一年やって何かしらが見えてきたらいいなと思う。

今後もふわふわしながら実録プロ無職を更新していきます。アディオス。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?