まったくもって恐ろしい本であった | 「たゆたう」(著:長濱ねる)
こんにちは
イデアレコードの左川です、
タレント本というのは意外とあなどれないと思っている。テーマとか世界観とか視点とかが一般人よりも研ぎ澄まされていたり、文章力も高いことも多く、定期的に読むようにしている。そんな中、気になっていた「たゆたう」が文庫本になっていたので早速読んでみた。
正直、アイドルであった「長濱ねる」のファンだったわけではない。名前が特徴的だったということで、少し知っていた程度ではある。
だが、本書を読んでびっくりした。エッセイとして語られる内容は彼女の生活に密着したものであったり、少し赤裸々に感じていることが語られていたりする(←これも作戦かもしれないが)。読み進めていくうちに、アイドルをやるような可愛い子の日常や考えていることを覗き見するような感覚に陥ってくる。語られる喜怒哀楽の話はまるで自分が聞かされているかのようにも感じ始めたりする。そして、気がついたときには彼女を応援している自分がいる。「文章は上手いし、話も面白いよ」と声をかけたくなってくる。。。
と勘違いをさせるような恐ろしい本であった。
これがどこまで作戦でどこまでが素なのかはわからないが、「長濱ねる、恐るべし」ということだけは確実だ。
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