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2023.1.9(日・祝)ねぇねぇ紅白歌合戦振り返り⑦~智之パイセンとさわマキさん

いつもの安心感と新鮮さ

毎回やっていて思う事がある。「いつも」は大事だが、「いつもと違う」が必要であるということ。「いつも」は楽だが、「初めて」は新しい何かを生み出す力になるのだ。
今回はいつもの気心が知れたメンバーに対して、圧倒的に初めての人が多かった。開き直るまでは、これが一番の悩みとなったのだ。

初めての人は、そもそもどんな人かわからない。
初めての人は、どんな風に絡んでいいのかわからない。
当たり前だが、やっぱり緊張もする。
平静を装ってはいたが、初めての方と何かをやるときって、学校に入って一日目のような感覚に感じません?
「あのぉ~、足元に鉛筆が転がってしまって…取ってもらえますか?」
「はい、え?これでしたか?」
「そうそう、それです。ありがとうございます。」
意味が解らないかもしれないが、それほどまでに緊張するということだ。

そして、隣のクラスにいる○○さん。これは名前も知ってるし、なんとなく話したこともあるんだけど何か一緒にやったことは無いという感じ。
「あ、今回課外授業で一緒の班になりまして…よろしくお願いします。」
「こちらこそ、隣のクラスの○○さんですよね?」
「あ、そうです!よろしくお願いいたします!」
こちらも意味が解らないかもしれないが、まぁ、雰囲気で理解していただけると嬉しい。

そしていつも同じクラスで、グループだったりして仲良くしている人。
「○○さん、今回はこれ歌うんでしょ?」
「え?そりゃこっちに決まってるでしょ。替え歌付きで。」
「そうだよね~、やっぱりそうだよねぇ。」
こちらはもう言わなくても一杯目の飲み物が出てくるような感じ。まさに、「マスター、いつもの。」の世界である。

どのスタートも面白い。どのスタートもアリだ。そして、どうなるのかワクワクするが、本番は一発勝負。スタートと同時に司会陣の安心感に包まれているときに事件が起きた。

中野智之さん「ぱっ、パイセン…ミュートだよ!」

正直順番も含めて、私は神がかっていると思った(笑)
智之ちゃんと親しみを込めて呼んでいるが、そこそこのおじさんである。
感覚はめちゃくちゃ若い。普通に若い女子と会話する。
そして今回は、期待通りにSEKAI NO OWARI の2022年大ヒットナンバー、♪Habit を歌う事に。正直リズム感があるかと訊かれると微妙だ。
声が出ているかと言われるとつぶやきだ。これがまた面白い。
しかも数日前にこの歌詞にします!と言わんばかりに替え歌の歌詞がDMで送られてきた。
最初の感想は「うっ、歌えるのかい?」だったが、歌いきったらそれはめちゃくちゃ面白い(歌い切らなくても面白い)と思った。
トップバッターは空気を作る大事な役割なので、ここはいい意味で盛り上げてくれるだろうという期待を込めての配役だったのだが、事件が起きた。

本番から順調に都代子さん、恵子ねぇ、淳一さんが場をつくってくれ、「スタートです!」の合図からジングル→曲が流れ、淳一さんの曲紹介!となるはずだった。
ジングルが終わったのに音が出ない。4秒の空白の後、思わず出た言葉は、
「パイセン、ミュートだよ…」「パイセン…」
「これは一旦つながせて頂こうかと…」「お酒飲んじゃってるんじゃないですか?」「冒頭がこれっていうのは、なかなかいい感じのトラブルでございますね~」「誰かに電話していただいて…」
この間、「パイセンがミュートで気持ちよく歌っちゃってる事件」は1分間。Clubhouseならではの珍事件である。

みんながニヤニヤしていたところに「すいません~ミュートで歌ってました」と出てくる智之パイセン。面白い。面白すぎるおじさんである。

ちなみにせっかく作った歌詞は3行目くらいで、「あ~どこいった」「あれ?」「酔っぱらってきたー!」「ずれてきました(←最初からずれてたよ?)」「ん~」おそらく、歌うのを諦めていたのは言うまでもない。
「は~い、お疲れ様でした!」「千ボロ、ボロボロだな、おい!(笑)」

場の緊張感を一気にぶち壊して和ませる。このおじさん、タダモノではない。ある意味天才なのかもしれない。

▲中野智之さんの歌声は上から再生!「♪Habit」


さわマキさん「お、音が分離かもよ?!」

彼女を繋いでくれたのは、バイヤーEijiさんである。彼からの話では、「広島弁で歌っていて、きっと恵子ねぇやめぐねぇと合うと思います。」だった。
広島弁で歌ってくれるなんてこれはもう面白いに違いない!と思った。
そして、CMづくりの時に歌った彼女の歌声は、面白だけではない。面白上手いのだ。これは絶対盛り上げてくれるはず!と思い、思わずトップバッターをお願いしてしまった。
Clubhouseには、Audio Qualityというモード設定がある。Normalといういわゆる通常モード。特に指定しない場合には、Normalになっている。電波が悪い場合には、音より電波優先にするLow。音を少し優先するモードがHigh。そしてもう一つ。音楽をよりクリアに鮮明に伝えることができるMusicモード。高音域などがしっかりと再生され、合わせてマイク周りに流れる雑音も拾ってしまうモード。歌唱には最高のモードで、生活音レベルで音楽を流しながら話す場合にはこのモードにしておくのが良いとおもうのだが、切り替えをしなければならないということと、Musicモードは第三者の声がハウリングしてしまうというデメリットもある。これは、Clubhouseでのモード設定。合わせてiPhoneにはマイクモードというものが存在し、こちらの方が重要かもしれない。iPhoneのマイクモードには一般的な会話時に使う標準モード、雑音を軽減して音声だけを相手に聴かせる声を分離モード、そして周囲の音も含めて相手に聴かせるワイドスペクトルモード。これはほぼライブでしか使わないのだと思うのだが、今回はこの切替でもたついてしまった。

歌は、松田聖子さんの中でもみんな口ずさめてしまう一曲、♪赤いスイートピー をセレクト。ただ、これをかなり強めの広島弁で披露。
出だしは少しだけ冒頭の声が上ずった気がしたが、冒頭の「春色の汽車に~」が「カープ色の汽車に~」となっていたのは広島愛でしかないと思う。「じゃろ」「ぶち」「じゃけぇ」がこんなにかわいいと思えたのは、彼女の歌声のおかげだと思う。
後日談ではあるのだが、彼女は本当に歌が上手いので、おそらくカラオケの音が無くても十分歌える人なのだ。今度はアカペラで歌ってもらうのもいいのかもしれない。

▲さわマキさんの歌声は上から再生!「♪赤いスイートピー」

こんな風に初めての人との出逢いにも、緊張以上にたくさんの発見があるのだ。

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