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2024年初頭、NokkoがThe First Takeに出演した。
歌うのはもちろんフレンズ。
そしてもちろん、その仕上がりはひどいものであった。
あの奇跡の歌声が消えているどころではなく、でもまあ悪口を一つに絞ると、要するに声が出ていないし、かすれている。
2つ悪口をいってしまった。
しかしそんなことはどうでもよいのだ。
私は、これはNokkoなりの落とし前であると思った。
今日現在の日本人の50代の半分は、その青春とNokkoの歌声が紐づいている。
Nokkoは単なるシンガーであり、シンガーソングライターではないから、つまり歌わされていた歌手だ。
だから今日現在の日本人の50代の半分を泣かした罪は、Nokkoは比較的軽微なはずだ。
しかし今日現在の日本人の50代の半分はNokkoを許さないだろう。
「俺の、私の青春をこんなにセンチメンタルにしやがって」と。
だからNokkoは今、歌わなければならなかったのだ。
他人の青春をセンチメンタルにした罪が適用される。
だからNokkoは今、自らの老いをさらさなければならなかったのだ。
今日現在のNokkoを聴いて、「俺の、私の青春なんてそんなもんだったのか」と思うもよし。
今日現在のNokkoを聴いて、「俺も、私も輝いていた時期があったんだ」と思いだすもよし。
私はもう、Nokkoを許してあげようと思う。

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