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政府にラクさせているのは私たちなのか、、、

【この国は法治国家なのか】という九州大学南野森教授のコラム

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「法治国家とは(中略)法に基づかない(市民の権利や自由を制限する)義務を人が負うことはないし、法によらない権利・自由の侵害が許されることはない」
 
「もちろん、ことは感染拡大防止や医療崩壊回避という正真正銘の公共福祉のためなので(中略)多くの人が自粛等の要請に応じることは、望ましいことだとも言えるだろう」
  
「強硬な手段を用いるためには(法律を作るため)国会を通さねばならず(中略)つまり権力の側からすれば、強硬手段は面倒であり高リスクであり、したがって一定の覚悟を必要とされるものである」
 
「その点、『要請』という実に日本的で曖昧な手段は、権力の側にとって使い勝手の良い、ラクな手法である、という点は見逃すべきではない」
 
「1年を優に過ぎたというのに、そのような手間をかけることなく、曖昧な『要請』という手法で市民の権利を制約し続ける権力と、それに対する従順な社会のあり方を見ていると、筆者はやや不安になるのである」

※西日本新聞5/3朝刊より

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