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外部上司のゴールと難しさ

「外部上司」という呼び方が正しいのかどうかはわからないけれど、これが私の仕事の1つ。
クライアントの社内のマネージャーの人材育成として、伴走型でサポートしています。

中小企業では具体的な業務を教える時間はあっても、マネジメントを教える時間を取る余裕がないことから、たくさんのマネジメント層が右往左往しながら頑張っています。
経営層もそれを申し訳なく思う気持ちと、一方で、でもその為の時間や人を物理的に社内で用意できないもどかしさの中で揺れていたりします。

ですので、私みたいなフリーで身軽な人が、その間に入って、年度目標を一緒に見ながら、思考と行動をアドバイスしていく、という感じです。

社内上司(そんな言い方あったっけ?笑)と社外上司の大きな違いは、コミットメントと利害関係です。
社内上司であれば、成果が出なければ一緒に共倒れに影響します。その分求められる成果へのコミットメントは強くなりますし、利害関係も濃くなります。利害関係が濃くなると、往々にして言いたいことが言いづらい関係性になりがちです。

一方私のような社外上司は、年度計画の結果へのコミットメントは薄くなります。なぜなら成果にはたくさんの要素が複雑に絡み合っており、それを外部から全て把握しコントロールすることは難しいからです。だからこそ求められるのは「短期的な事業成果」よりも「マネージャーの思考と行動の変化」です。この場合は利害関係が薄くなりますので、社内のメンバーに言えない事でも吐露できたりします。

さて、そんな社外上司の私ですが、とてもやりがいがあります。
気持ち的にはRADWINPSの「正解」をクライアントにうたっているような気持で取り組んでいます。
『大丈夫、あなたの正解はあなたの中にある、あなたならできる、行っておいで!』そんな気持ちです。

ちなみに、、この歌は18歳の大人と子供の狭間で色々な感情を持っている子供たちに向けて作った歌だそうで、それを知った時、まさに私も同じ気持ちだなと思いました。

今まで業務をこなしていれば〇を貰えた人たちが、大人(昇格)の階段を上り、戸惑う日々。その戸惑いを整理して、正解なんてない、自分が考え行動し前に進むことが正解なんだと自信をもってもらえるようになりたい、なんて思っていたりします。
失敗バンザイ!

こうやって書いていてもやりがいのある仕事をいただけてありがたき幸せ。ところがこんなやりがいの仕事の中でもいくつか葛藤はあります。
その一つが「おんぶに抱っこ」からの脱却。

言いやすく、相談しやすい、なおかつ社内の混沌とした状況から一歩引いている安定感のある人、が、事業計画の立て方からPDCAの考え方、回し方までを懇切丁寧に教えてくれるので、そこから脱却することが難しくなってしまいます。

自分で考えて自分で動くことが正解なんだよ、と伝えたいのに、私の正解にしがみつかせてしまっている自分にハタと気づき、軌道修正をする日々でもあります。ほら、人って頼られるとうっかり承認欲求くすぐられちゃうから。私もくすぐられまくってしまいます。

社内上司であれば、一緒に成果を喜べるけれど、社外上司である以上は、成果ではなくその方の私からの卒業がゴールなんだ、と常々自分に言い聞かせて、「あなたはもう要りません」と言われるように頑張る日々なのです。

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その人や組織にあったマネジメントの方法があると思うから、正しさを取っ払って「動きやすさ」を大切にしたマネージャー育成のサポートを行っています。

【office nonaのマネジメント支援メニュー】
組織向けマネジメント支援
→経営層とマネジメントの課題をすり合わせながら方向性を決めて伴走。
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→マネジメント層の方が個人的にサポートを受けることもできます。(月1回90分)
その他法人向けマネジメント研修も承っております。

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