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重婚 ある日突然、自分の戸籍謄本に見知らぬ名が

人々よ。

ある日突然、自分の戸籍謄本に見知らぬ名が。

婚姻欄に妻と娘に並び、妻にロペスマリアなるフィリピン人の名前が。

更に日が経つと息子にケンなる名前が。

いつの間に重婚?そもそも日本では重婚は禁止では?

そこには経済発展を遂げ、その中に置き忘れてきた新日系フィリピン人問題が絡んでいた。

JFC:Japanese-Filipino Children 新日系フィリピン人。第二次世界大戦でフィリピンに残された日系フィリピン人に対し、1980年代以降、興行ビザで日本にやってくるようになったフィリピン人女性(じゃぱゆきさん)と日本人男性との間に生まれた子供たち。

あくまでもフィクションではあるが、戸籍に関する記述は事実に基づいている。

橘氏の小説はどれもハズレがないな。
ページを捲る手が止まらない。

現在では法強化が行われ、当時よりはフィリピン人は少なくなったものの、代わりにベトナム人が大量に日本へやってくるようになった。

ぜひ、この辺りの一冊も期待したい。

結末は実に物悲しいが現実を如実に表している。

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