主夫の生涯みたいな小説があれば読んでみたい
人々よ。
人生の折返し。
子曰く、50にして天命を知り、60にして耳順う。
還暦前後の中年男性たちの短篇集。
定年まであと少し。早期退職か、嘱託として残るか。
実家が三代続く老舗の豆腐屋、自らは四代目になる気はなく40代で大手銀行の取締役に就任する直前、三代目の父ちゃんが危篤に。
悲哀と慈愛に満ちた一冊でした。
しかし、こう読み終えると男性はいつの世も仕事に翻弄されながら、人生の機微を感じるものか。
家庭だ、育児だってのは一編も出てこなかったな。
主夫の生涯みたいな小説があれば読んでみたいものだ。
医療技術の進歩により、人生百年となった現代では、50で天命を知るには随分と早いな。
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