「死の商人」「戦争屋」と呼ばれた実業家、大倉喜八郎
人々よ。
大倉喜八郎。
「死の商人」「戦争屋」と呼ばれた実業家の生涯を題材にした一冊。
江戸、幕末、明治、大正と、新潟の片田舎から飛び出した一庶民から、江戸で干物屋を商い、果ては国の情勢を左右させる程の人物に。
幕末期の維新志士を題材に扱ったものは数多いが、この時代の財閥の走りになった人物達も胸を熱くする。
中でもこの大倉喜八郎は実業家であるが、商人としての心意気、人格全てが豪気な男である。
また、一冊を通して幕末期の動乱から、日清、日露、第一次世界大戦、満州、一連の流れも非常に分かりやすい。
著者の作品は初めて読むが、久しぶりの良書。
激しく感化される一冊に出会うことは中々に少ないが、これは良い。
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