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ChatGPT にスタッフ研修を考えさせてみたら

介護事業・障害福祉サービス事業などは、運営基準に基づき、各種の研修などの実施が求められています

  • スタッフ(職員・従業員)の資質の向上のための研修

  • 業務継続計画の研修

  • 非常災害時の関係機関への通報及び連絡体制に関する周知

  • 感染症及び食中毒の予防とまん延の防止のための研修

  • 事故発生の防止のための研修

  • 身体的拘束等の適正化のための研修

  • 虐待の防止のための研修

これらの研修は、頻度や回数の基準はありませんが、定期的に行うものとされています
ちなみに、研修以外に専門委員会の開催や訓練の実施などの規定もあります

「研修を行うにあたって、何を伝えれば良いのか分からない・分からいづらい」

忙しい合間にスタッフを集めた研修を行うとなれば、準備が大変だろうと思います
そこで、今回は ”研修で伝えるべき内容をAIに考えてもらう” といったお話です
少しでも時間と労力を節約するための一助となればと思います


■ ChatGPT にできるか

ChatGPTは、ネット上や書籍などで詳しく紹介されていますので、細部は割愛しますが、実に革新的なAI技術です
チャットというだけあって、文字ベースで質問などを送ると、適正・的確と思われる内容が回答されます

すごいのは、日本語で質問しても、流ちょうな日本語で答えてくれるというところです
これを活用すれば、日本語の文章の作成・添削・要約・翻訳などもしてくれます
また、回答される内容は、主にネット上の情報を参照していますので、それなりの内容を教えてくれます
”それなり” とは、ネット上にあふれる情報が必ずしも正確・最新の情報ではないからです

それでも、時間と労力をかけてネット検索して情報を集めたり、参考文献を探したりする手間は省けます
これを業務に応用すれば、幾分かの時間と労力の節約につながることでしょう

そこで、ChatGPTに研修の内容を考えさせてみて、使える内容なのかを検証してみました

今回は、介護施設事業所の感染対策に関する研修を想定して質問してみました
ちょっと長文となりますが、ご容赦ください


Q:ChatGPT に対する質問文

介護施設における感染症及び食中毒の防止のための研修で伝えるべき項目内容を教えて


A:ChatGPT からの回答文

 介護施設における感染症及び食中毒の防止のための研修で伝えるべき項目は以下の通りです。

  • 感染症対策に関する基本的な知識
    感染症の原因や感染経路、感染症予防の基本的な知識について理解することが重要です。
    具体的には、手洗いやマスク着用、消毒の方法、咳エチケットなど、感染症対策に必要な基本的な知識を学びます。

  • 施設内での感染症対策
    介護施設内での感染症対策について学びます。
    具体的には、施設内の清掃や換気、患者や利用者の健康管理、医療機器の管理、感染症が発生した場合の対応などが含まれます。

  • 食中毒の予防と対策
    食中毒に関する基本的な知識や、食品の取り扱いにおける注意点、食材の保存方法、調理の方法などを学びます。
    また、食中毒が発生した場合の対応についても学びます。

  • スタッフの健康管理と感染症対策
    スタッフ自身が感染症を発症した場合、施設内での感染拡大につながることがあります。
    スタッフの健康管理について学び、スタッフが施設内で感染症予防に努めるために、マスク着用や手洗い、健康管理などを学びます。

  • コミュニケーションの重要性
    介護施設で働くスタッフや利用者は、年齢や体調によってはコミュニケーションに課題を抱える場合があります。
    このような場合、感染症対策や食中毒対策のために、スタッフ同士や利用者とのコミュニケーションをより効果的に行うための方法について学びます。

 以上が、介護施設における感染症及び食中毒の防止のための研修で伝えるべき項目内容です。


Q:その他には?と聞いてみた

  • 最新の情報や法規制の確認
    新型コロナウイルスなどの最新情報や、政府や厚生労働省からの指示、法規制に関する最新情報を確認することが重要です。
    これによって、施設内での感染症予防に必要な対策を迅速に実施することができます。

  • 緊急事態における対応策
    万が一、施設内で感染症が発生した場合や、食中毒が発生した場合、迅速に対応することが求められます。
    そのために、事前に対応策を考え、スタッフが的確に対応できるようにすることが重要です。

  • スタッフの意識の向上
    スタッフ全員が感染症対策や食中毒対策について十分に意識していることが重要です。
    研修を通じて、スタッフが感染症対策や食中毒対策に積極的に取り組むように促すことが必要です。

  • 実践的なトレーニング
    研修だけではなく、実践的なトレーニングも行うことが重要です。
    具体的には、手洗いや消毒の方法、マスク着用の方法、医療機器の管理方法、食品の取り扱い方法などを実際に行い、正しく実践できるようにすることが重要です。

 以上が、介護施設における感染症及び食中毒の防止のための研修で伝えるべき項目内容についての詳細です。


いかがでしょうか
研修で何を伝えれば良いのかの整理の参考になろうかと思います
解説の文章も自然な表現で理解しやすく回答しています


■ 細かく聞いてみる

研修で何を伝えるかをChatGPTが項目立ててくれました
次に、細かな事項についても問い合わせてみました

Q:質問

「介護施設のおける食中毒の防止のために実施すべき事項を列挙してください」

A:回答

(解説文が長文だったので、項目だけ記載します)

  • 食品の衛生管理

  • 従業員の健康管理

  • 食品の適正な調理

  • 保健所との連携

  • 従業員の研修・教育

  • 食品の取り扱いに関するルールの策定

  • 食品の管理

  • 食事の提供方法

  • 食中毒に対する対応方法の事前確認

ChatGPTに対する質問を変えたり、「もっと詳しく」とお願いすると更に多くの情報が出てきます
出てき回答が、そのまま使えそうなら研修に反映することもできます
また、マークダウン記法(#記号)で質問すると、より精度の高い回答も得られるようです

ただし、どんなに質問を変えても同じような内容が回答されることもあります
その場合は、重複した内容こそが、伝えるべき最も重要事項だと言えるかも知れません


■ 注意点

これまでのお話のとおり、なかなか使える機能だということが分かります
ただし、次の点については十分に注意を要し、その点を踏まえた活用が望ましいと思います

  • 必ずしも正確・最新の情報ではない
    既述のとおり、ネット上の情報をかき集めた内容です
    正確性に欠き、最新情報ではないことは覚えておきましょう

  • 情報の流出のおそれ
    質問文に個人情報や業務上の秘密などを記載すると、その情報がネットに流出する可能性があります
    絶対に、特定個人の情報や業務上の秘密を入力してはいけません

  • 質問文を変えたりして、いくつもの回答文を照らし合わせる
    1回だけ質問しても十分な情報が得られないことがあります
    質問を変えてみたり、#記号を使用した利用も行ってみると良いでしょう

  • あくまでも参考のために使う
    もしも、出版物などに引用する場合は、その旨を相手に伝えるようにしましょう
    現在は、ChatGPTに著作権はないようですので、引用しても問題なさそうです
    ですが、自分が創作した文章ではなく、また、引用した責任がある旨だけは、伝えた方が良いでしょう

  • 必要であれば、有料版を使う
    月額20ドルで有料版機能が使えます
    無料版よりも最新で多くの情報から回答され、回答スピードも速いそうです


■ まとめ

ChatGPTを研修の準備に使えるかを検証した結果、それなりの情報が得られたと思います
ちょっとしたアイデアの導出、ネット上の情報を検索するいとまがない場合に大いに役立つものと思います

ただし、正確性などに疑義がありますので、ファクトチェック(真偽確認)を怠らないようにしましょう
また、ChatGPTを活用した結果の責任は、ご自身にあることも念頭に入れて置きましょう

あくまでも、研修を行うための準備作業の一部にAI機能を活用するだけのことです
研修の実施とその結果は、事業主や管理者に責任があることはお忘れなきように


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