見出し画像

光が、重力を作る 加速度変質空間の謎 梶山 明寿(著)


 

市井のエンジニアが重力の謎を解明『光が、重力を作る:加速度変質空間の謎 』

高等数学を使わずに、素粒子物理学を根底から洗い直して再構築

一人のエンジニアが、探求心に駆られ、
重力の謎を解き明かした。
高等数学を使わずに真理の追求に挑み、
重力の本質を明らかにしようとした。
その挑戦の過程と結果が本書でわかる。

市井のエンジニアの夢と挑戦

 一人のエンジニアが生涯をかけて探究を重ね、重力の謎を解明した。それはひとえに、人類の未来に向けて、ロケットに替わる「重力を用いて宇宙を飛行する宇宙船」を実現させたいがためだった。

 現在、科学技術が発展し、驚くほど生活は便利になった。世代が変われば、いや、干支の一回りも違えば、生育環境が全く違う。しかし、生活の充実ぶりに反して、物理学はそこまで解明が進んでいない。難しい理論や数式が並んでいるものの、物事の本質についてはほとんど答えが出ないままである。

 なかでも特に解明が進んでいないのが「重力」だ。「重力とは何か?」「なぜ重力が発生するのか?」といった基本的な問いにさえ、誰も答えることができない。

 その問いに、著者は真っ向から挑んだ。

 小中学校のころから、天文学や電気工学に興味を持った梶山は、望遠鏡や送受信機、アンプなどを多数自作。中学2年生のときにアマチュア無線の免許を取得し、工業高校の電気通信科へと進学した。

 後に電気会社へ就職しコンピュータハードウェアの技術者として30年近く勤務。その間にも、重力の研究を続けていた。

 つまり、いわゆる「学者」ではない。

高等数学に頼らない、真理の探究

 現代の物理学界は、数学に偏りすぎている。物理学は本来、真理を探究し、自由な発想を尊重するものではないか。そう考えた梶山は、古典物理学による解析を中心に、重力の研究を進めた。

 これはいわば、「不可能に対する挑戦」である。

 高等数学を使わずに、素粒子物理学を根底から洗い直し、再構築したい。高等数学を伴う理論を使わずに、万有引力の法則を解析したい――。

 そしてついに、重力場を明確に捉え、質量の実体に切り込んだ。「光を曲げれば、重力場が作れる」。物理学の謎を、学界と無縁の独学研究者が解明したのである。

 とはいえ、この理論が検証されるまでは、あくまで仮説という立ち位置になるであろう。また、重力発生のメカニズムを解明したといっても、それを理解できる者は多くない。

 重力を制御できる方法が開発され、何かしら実用の途が見えてくるまで、この理論が評価されることは難しいと思われる。この理論が注目され、検証され、応用されて実用化されるまで、何年、何十年かかるかはわからない。

 しかし、ここに明確に解説され、論拠を伴った結論が出ていることは、まぎれもない事実である。

前提知識を問わず理解できる「重力」の本

 本書は、物理や数学に明るくない者にも主旨を捉えることができるよう、前半は数式を一切使わず、言葉だけで解説されている。また、重要な順番に結論から書かれているため、途中で挫折しても著者の主張は汲み取れる。実に親切な設計だ。

 本書は『重力の謎の解明(電子版:重力の探究)』『重力とは何か』に続く3作目。それまでの著書で、前置きや前提の後に結論がくる書き方をすると、結論を読む前に離脱する人が現れること。そして、数式が出てくるとその段階で読むのをやめてしまう人がいることを、学んできたのだという。

 とにかく結論を早く知りたいせっかちな人も、数式の苦手な人も、安心して読むことのできる重力の解説書。非常に稀有な一冊である。

文・稲田和瑛

【著者プロフィール】
梶山 明寿(かじやま・めいじゅ)

1944 年東京生まれ。
28年間に及ぶコンピュータ・ハードウェアの技術者、12年間の土木計測技師を歴任。2007年に、前書「重力の謎の解明」(2019年、電子書籍版「重力の探求」と改題)を出版。現在、放送大学に、約25年に及び在学中。(既に3回卒業)
1男2女の家庭で、趣味多彩。

 はじめに

 本書の筆者(私)が、長年にわたるライフワークとして、重力の研究をして来た目的は、ひとえに、人類の未来のため、ロケットに替わり、「重力を用いて、宇宙を飛行する宇宙船」を、実現させたいがためである。
 しかしながら、現代の物理学界を眺めてみると、むずかしい理論や、数学が溢れているが、「重力の実体は、一体何なのか?なぜ重力が発生するのか?」という答えは無く、もちろん、その発生方法や、強めたり、弱めたり、あるいは、方向を変える、などと言った重力の制御方法など、わかるはずも無い。
 そればかりか、物理学という学問は、「ある物とある物の関係を、数学を用いて表す」という事が主体であって、それも専門の大学で高等数学を学習した経験のない、筆者のような一般人には、とても理解困難な数学で、説明がなされている。
 それでいて、物事の「本質、実体は何なのか?」という答えは全く無いのである。

 例えば、生物を含めすべての物は、「元素とその化合物」から出来ており、「元素は、分子から、分子は、原子から、さらに原子は、陽子と電子を主体とする素粒子から作られている」という事は解っているが、陽子や電子の実体というのは、まったく解っていない。
 さらに、それらの粒子が持っている「質量」や「電荷」、「スピン」といった物理学の基本となる「物理量」に関しても、何もわかっていない。
 (量子力学のくりこみ理論の計算に使われる、電荷と質量の値は、理論的に算出されたものではなく、測定で得られた値である)

 文明は発達し、我々には、もう、すべての事は解っているような気がしているが、色々な事に使われている理論は、物理学の先生たちが、あたかも、もう使い物にならないと言うように「古典物理学」と呼んで卑下している、ニュートンの力学と、すでに確立された電磁気学がほとんどであり、それ以上の現代物理学が活躍する場は、実験場以外は、ほとんど無いのではないか、と思われる。
 要するに、「実際には、まだ、何もわかっていない」と、私には考えられるのである。
 そこで筆者は、冒頭の目的を実現するため、重力、及びこれらの実体を、やむなく自らの手で解明すべく、長年、研究を重ねて来たのであり、ようやく昨今、重力に関しては、明瞭に解明できたと思っていて、それを記載するのが、本書の目的である。

 筆者は小中学校の頃より、天文学、及び電気に興味を持ち、望遠鏡や送受信機、アンプ等の自作を多数行い、中2でアマチュア無線の免許を取って工業高校の電気通信に進んだ。
 更に電気会社に就職すると、コンピュータハードウェアの技術者として30年近くを過ごし、その間、重力の研究を進めるため、物理学書等を読みあさり、研究を重ねた。
 したがって、筆者自身は、電磁気学、および物理学には相当精通していると自負しているが、高等数学をよく理解できないため、ほとんどの学者が崇拝していると思われる量子力学と、相いれない。
 それは自分が研究に用いている容易な数学とは遥かに異なっている量子力学の数学が、この物理世界と整合しているか、不明であり、数式の意味の明示もないためである。
その他にも、私のような一般人が常識では到底納得の行かない「電子が点である」、「物質は粒子であり波でもある」、などの話や、特に、「粒子のやり取りが、力を伝搬する」という説明が承服できず、私は、力を伝えるのは「場(変質空間)」であり、しかも、エネルギーは運んでいないと考えている。

さらに前記したように、物理学は「本質」を答えておらず、本質的な問いに対し、物理学の先生たちの答えは、みな似たようなもので、「(量子力学の)数学を知らない者には、答えられない」というような態度を取って、回答を避ける人も多い。
 それは当然で、物理の研究者が、量子力学を無視したり、批判などをすれば、「現代物理学界」では、身の置きどころがなくなり、全世界の物理学者を敵にするという事であって、その態度を貫いて、物理学を研究するという事は、1人で100万の敵と戦うに等しい。
 学者なら、職と糧を失う事になるであろうと思われ、それに替わる新しい理論と、非常な勇気を持ち合わせなければ、とても困難な事であろう。
 だがもし、自分もそれに負け、量子力学の軍門に下るとしたら、「自分の研究も量子力学の範疇から出られない」、すなわち、真の自由を失う、という話になる。

 真理を探究し、自由な発想を尊重するはずの「物理学」という、学問が、それでよいのだろうか?
 「神から与えられた可能性を実現する、お前の主体性はどこへ行ったのだ?それがお前の生きる意義ではないのか?自由無くして、学問の進歩などあるのか?」と、実存哲学の開祖、キルケゴールに笑われそうである。
 そういうわけで、私は自分の主体性を重んじ、あえて100万を敵とするも、古典物理学による解析を中心とした自分の研究を進める事にしたため、私とお付き合いしてくれるような、理解と勇気ある物理学の先生は、誰もいない。

またこの研究のもう1つの大きな動機は、「不可能に対する挑戦」である。
普通なら、学者でもない人間が「重力の制御を実現する」など、何と、たわけた、絶望的に不可能な話であろうか!と考えられる。
 しかし過去に、「不可能である未来を、自分の行動によって可能な未来に変える」という事を実践し、実現した人が、日本にも、世界にもいる。
 私も、そういう行動を取って、少しでも可能な未来に近づきたいと思う。
 なぜなら、もし成功すれば、この世界は努力さえ続ければ、すればどんな不可能に見える事でも実現出来る、という事を、自分の人生で証明できるからである。
これからも貫くつもりの、自分の研究の方針を、下記に列記する。

 1. 高等数学を用いず素粒子物理学を根底から洗い直し、できれば再構築したいと思うが、相対論や、光量子論等の、重要で輝かしい成果の一部は使わせて頂く。
 2. 万有引力の法則の解析、特にまだよく知られていないと思われる部分の研究を、主体とする。
 3. 単位次元解析の応用。電磁場その他、物理法則の本質の探究。
 4. 誤りが内在しているかも知れず、また、それを自分で見つけられる自信が無いような「難しい数学を使用した理論」を使わない。
 5. 重力制御の方法の探究。

 また、今までの研究の結果で得た、基本的な最重要事項を、次に記す。
光はエネルギーは持つが、質量は持たず、従って空間にとどまる事ができずに直進する。
その光を、空間中で無理やり回転させると、持っているエネルギーを加速度(重力場、源)に変えた上、空間と作用し、慣性(質量)に変換して空間中にとどまり、さらに、電荷や、スピンを発生させて空間中に放出する。
この回転する光の事を、電子や陽子といった素粒子、即ち「物質粒子」として我々は認識しているのである。
それが「仮説」ではなく「事実」である事が、長年にわたる研究の、最近の著しい成果によって、かなり明瞭になって来た。
また「重力」の実体に関しては、ほぼ完ぺきに詳細を解明できた。(制御は別だが・・)

「物質」とは何なのか?
「重力」や、「慣性(質量)」や、「電荷」等、の実体は何なのか?
これらについて、本書のように、曲りなりにも答えを出したものが、今まで世界中のどこかに存在するだろうか?
 最近私は、研究を進めるにつれ、素粒子の世界は、我々が考えているよりも遥かに深遠で神秘と謎に満ちており、我々は、象をなぜてその実体を知ろうとしている盲人のようなものではないか、という実感を持っている。

 本書は、「重力の謎の解明(電子版:重力の探究)」、「重力とは何か」、に続く、重力シリーズの3冊目であるため、前作と同じ事柄に関する記述が多く、前作で記した箇所と似たような記述の部分が、どうしても数多く現れてしまう事については、どうか、お許しを願います。

note版刊行にあたり、数式の表現はインターネット上で表現できる形に置き換えて記載しております。

1. 重力研究の結論

1.1)本書の記述方針


 この本のような学術関連の書籍の場合、まず、前置きや前提が色々あり、それらを用いた説明や数式が並んで、最後に結論が来る、というのが通常の本の構成、および流れであろうと思われる。
 しかしながら、結論に至るまでの手順が長く、説明のための前置きや前提が、沢山必要な場合、話が、よく分からなくなって、途中で投げ出してしまう人も、いるかもしれない。
 また、世の中には数式が嫌いな人が多く、男の人でも数式が出てくると、読むのをやめてしまう人がたくさんいる。(既に発行済の前書の反省によるもの)

 そこで本書は、従来の記述の流れや構成と、全く逆の記述構成を取る事にした。
 すなわち、最初に、読者が最も知りたいであろう、「結論」=「研究の全成果」を、重要と思われるものから、順番に述べ、それに対する説明や補足は、後から重要度に応じて記して行く事にする。(英文法の並べ方のように)
また、これらを述べる前半の記述においては、数式が苦手な人のために数式を一切使わず、言葉のみで説明を行う事にする。
しかし、本論のように、今までにない全く新しい説を展開するに当たっては、論拠の確固たる証拠となるような、数式による説明なしでは、証明が不可能である。
そこで、数式、および、その詳細説明が必要な事項に関しては、各項目について項目番号を振り、後半の各章に一括してまとめ、項目Xと表記して述べる事とした。
従って、前半を「説明編」、項目のみの後半を、「資料編」としてもよかったのだが、特に分けなかったので、数式の詳細について知りたい人は、後半の各項目を参照されたい。

ここから先は

160,116字

KAPPA

¥1,500 / 月
このメンバーシップの詳細