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燃え始めた火を つないでく

大がかりなことを始めるときは、考え過ぎるとダメなんです。勢いつけておりゃっと始めないとできません。あとあと地獄を見ることもあるけど、それよりも得られる学びの方がすごく大きいので、だいたい後悔することはないものです。そういう脳の構造なのかもしれません。

これまでいろいろ自分の興味の赴くままにいろんな企画を創ってきました。不思議なもので、何かプロジェクトを立ち上げたときの手順というかステップというか、こうなってくるから次はこうするといいんじゃないか的な、繋げていくときの勘所みたいなもの、経験値は毎年毎年溜まっている。やり始めたときにうっすらとロードマップみたいな、こんな流れになるんじゃないかというものが思い浮かぶようになってきました。時々、いかんかったなーと思うときもすあるけどそれは次の成功につながる燃料になる。人生に失敗はない。すべては成功に向けた単なるステップ。ちょーぜつポジティブ。いくしかない。

さて前回は「組織に所属する中小企業診断士の集まる組織をつくる」の話をしました。

既に「企業内診断士交流会」というFacebookグループで550人ほど集まる場所があり、ここで投稿させていただいたところ、続々と「参加したい」「こういうのが欲しかった」「これこれやってみたい」というメッセージ。めちゃめちゃありがたいです。この立ち上げ時の高揚感がたまらない。でもここでついた火を消さないように次に繋いでいかないといけません。ということで

「組織内診断士協会(仮称)」説明会やります。

この年末年始はもう少しプランをあたためて、興味のあるみなさんにお伝えできるようにします。気になる方はお申し込みください↓

■主催 「組織内診断士協会(仮称)」設立準備会
■日時 2021年1月5日(火) 20:00-21:30
■方法 オンライン会議
■参加登録
以下のフォームにご登録ください。後日、接続先をご案内します。


前回書いた記事の反響が割とよかったのでホッとしているところ。みなさんの反応の温かさに救われます。実はちょっとビクビクしてたんです。こんなことやって何がしたいんだ、今の組織に不満でもあるのか、反旗を翻すようでけしからん!みたいなことを言われるんじゃないかと。

そういう声を拾っておきたいのと、この取り組みがあとあと大きくなった時に、大事な人に後から話に行くとなんか気まずくなりそうだなと感じ、話すべき人には先に話しておくのがいいだろうなと思いました。

ってことで、行ってきました。

中小企業庁にご報告

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じゃん!

こちら、経済産業省の別館7階に、中小企業診断士の資格制度を所管している「経営支援課」があります。

こちらに今回の準備会設置のご報告と、ついでにいろいろと情報交換をしてきました。

なぜなのか、普段仕事でよく来る場所なんですが、仕事の時より緊張する。不思議。

小一時間談話してきてあらためて感じた意義をいくつか書き留めておきます。情報共有をする中で共感したこと、共有した課題認識、私が感じたことを中心に、以下つらつらと。
※中小企業庁のご担当の方のコメントも含まれますが、あくまで私の共感・同意するところとして。

意義① これからの支援の在り方をアプデする

 特にいま、コロナの影響で莫大な給付金が出ていますが、こんな状況はきっと長くは続けられない。ポストコロナでますます難しくなっていくはず。今は資金面の支援が充実しているが、この資金をもとに事業の革新をしていかねばならないところ。

 各地の商工会や商工会議所では、専門家による無料相談をされているところが多いのですが、実はこの無料診断というのが痛しかゆし。経営者の方合「どうせ無料」と思うと本来専門性の高いコンサルタントにお金を払おうとしなくなるのだと。また無料ゆえに、予約してもドタキャンが増えがちだったりする。こういった窓口相談業務も大事だが、そこで明らかになる経営課題はわずかで、本来は企業側に出向いて支援するような取組が必要であったりするもの。全国の商工会でも、分かっているところはこういった新しい取り組みに移行しつつあります。
 
 2020年10月の経済財政諮問会議で新浪委員から提言が出されましたが、例えば中小企業もデジタル化を進めなければならない中で支援できる人材がいないという実態もある中で、診断士は難しい試験であり支援者の数が増えないので、もっと取得しやすくすべきではないか‥ということ。例えば中小企業とITベンダーとの間の橋渡しをするような役割などは、これから求められそう。

意義② 専門分野をより磨く

 診断士一人一人の専門分野がどこなのかがあまり見えない。取得後にもっと専門分野を深めていく必要がある。診断士になった後に専門性を磨くような仕組みがもっと充実しているとよい。そのために「研究会」や「マスターコース」「プロコン塾」といったものがあるのだけども、そういったものの価値や成果をあらためて広げていけないかということ。
「理論研修」のオンライン化も順次進んでいますが、それがネットワークで出来るようになった時にどうか。特に最近はITや事業承継、M&Aなどの需要が大きい。個々人の得意なことを深められるとよさそう。

 地方の産業自体が脆弱になる中で、専門家自身もきちんとメシが食えるような専門家になる必要があります。それは公的業務を通じた支援というだけではなく、民民での関係性も含めて開拓していけるようでありたい。

意義③ 首都圏と地方の格差を埋める

中小企業診断士の世界にも他の士業と同様、協会があります。中央に本部があり、その下に都道府県別の協会がある形。

東京と地方の差は大きい。東京には非常に多くの診断士がおり(たぶん1万人近くいる)研究会も充実しているが、他県の診断協会は数十人~200人程度が在籍するのみで、研究会などをやっている余裕はない。それゆえに、この取り組みのレスポンスも地方におられる方からのメッセージが熱かったです。

意義④ 資格の認知度を高める

 一般向けの広報がとっても重要。成功事例を出せるとよいのでしょうが、あまり出したがらないもの。守秘義務もあり実名や手法をさらしたくないという事情もあり。テレビの力なんかを借りられると良さそう。カンブリア宮殿とか出られたらすごい。「下町ロケット」に診断士が出ればよかったのだが、弁護士にその座を取られてしまいましたが。
 女性の診断士が極めて少ない(全体の4%程度しかいない)というのも、やや歪みがあるように思います。本来コミュニケーション能力が高いし、もっと女性のポテンシャルはあるはず。でも、実態としては、ワンマンになりがちな中小企業の経営者、高齢者が多くなる中で、若い女性の診断士の言うことなど聞かないのではないか…という仮説も。でもさすがに4%は低すぎないだろうか。

意義⑤ 他の専門家との連携


 弁護士や税理士、社労士、弁理士などと一緒に、総合商社、総合受付になるのがよいのでは。例えば事業承継などは他士業との連携なしにはやりきれない部分。業種分野の得意技を磨くのと同時に、経営者の全般の話ができ、前面に立ちながら、他の専門家の方々を束ねるような役割に。

中小企業の経営者の方々にどんな価値を提供していくべきか

 きちんとコンサルタントとして生計を立てている方というのは、顧問契約を何本か持っている方であったりします。中小企業にとっては、新入社員の給与程度の金額で手厚い経営支援を受けられるなら…いいよねという判断をされた結果。(もちろんそれはフルタイムではなく)

 その際コンサルタントとしては、経営者の思いに寄り添うことも必要ですが、よりその企業を独り立ちさせられるかを意識して取り組むコンサルタントの方が価値が高いもの。中小企業の経営相談に乗っていると、経営者の方自身「何が課題か分からない」「相談して新たな課題に気づいた」となるケースは割と多い。困っていることを聞いていくと実はもっとほかのことが問題だった、とかいう話もよくある状況。経営者自身が課題を見つけて自ら対策を取れるようになるような、そんな意識改革が重要。


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表に出ない、組織内診断士の実態。

 今回話をしてみて一番思ったのは、組織内診断士の状況は案外、知られていないな…ということ。むしろ私自身も理解しきれていないかもしれない。ポイントの取得はみなさんどうしているのか。そのきっかけをどう掴んでいるのかとか。本当そこは人それぞれですけどね。さはありながら、マクロで数字を抑えてみるのも大事そう。そういう調査、なかったっけ・・・

ということでこんな実態を踏まえて、これからどんな新しい対策がとれるかについて、年明けの説明会でディスカッションしてきましょー!


<追記>

本企画の趣旨をまとめたスライドを用意しました!説明会の情報も加えていますので、必要に応じてダウンロードしご利用ください。お近くのご興味ある方にお配りいただけたりなんかするととってもありがたいです…!


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