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娘への手紙

3歳になったマルちゃんへ

マルちゃん、お誕生日おめでとう。
最初に謝らなければいけないね。お母さんはマルちゃんをお姉ちゃんにしてあげられなくて、ごめんなさい。
去年のマルちゃんのお誕生日の前日に、マルちゃんへのお手紙を書いて、それからあなたを保育園へお迎えに行きました。その帰り道からお腹が痛くなって、その夜、日付が変わった深夜に、伶果ちゃんを生みました。伶果ちゃんはお腹の中で、お母さんから栄養をもらう胎盤というところがはがれて、酸素が届かなくなり、死んでしまいました。でもとても死んでいるとはおもえないほど、キレイな赤ちゃんだったよね。
マルちゃんの2歳のお誕生日を、一緒におうちでお祝いしてあげられなくてごめんね。
マルちゃんのお誕生日と同じ日に伶果ちゃんが生まれてきたのは、きっと何かのメッセージがあるのだと思います。お母さんは、マルちゃんのことをもっともっと大切にしようと思いました。
*****

まもなく、長女マルちゃんの3歳の誕生日です。一年前の同じ日に、私は二女「伶果」を出産しました。36週2日、臨月に入ってからの死産でした。それまで「順調です」と言われ続けていて、もうあとは産むだけというところまできて、誰も予想していなかった、まさかの死産。

絶望から一年。たくさんの方に出会い、支えられて、みなさんの愛に触れて、この経験を語る勇気が持てました。
お空へ帰っていった小さな命のお話しをさせてください。

全ての命が素晴らしいということ。
「今、生きているあなたと出会えてうれしい」
みんなが、そう思えて、お互いを大切にできる社会であることを願います。

私の大切な娘が、これから生きる世界が愛で満ちていますように。

続き 伶果と過ごした36週2日と78時間43分(1)



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