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キラキラが黒い

わたしが空っぽなだけだった。

彼は働きたい職場で楽しく働いている。
普段から他愛もない話が出来てなんでも話せる大切な友達がいる。
いろんな趣味があって興味のあることをすぐ行動に移せる行動力がある。
コミュ力が高くて誰からも好かれる人柄がある。
自信が持てるほど容姿も整っている。
ネガティブにならずに人の悪口も言わない寛容な心と優しさと前向きな心を持ち合わせている。
これからしたいことがなんとなくだけどある。
ひとりでも大丈夫な余裕がある。

すごいな〜って素直に尊敬できるし彼のキラキラを応援したいと思うけど、その尊敬心と羨望のどこかにわたしは何もないなあと思わされる黒い劣等感も入り混じっている。

他人と比べることほど意味のないことなんてないけれど、勝手に比べて何もない自分にまた嫌気がさして自信をなくす。

彼は好奇心旺盛で行動力もあるからキラキラな結果が伴って当たり前で。
わたしは想像力だけいっちょこまえに豊かで変わりたいという気持ちがあるだけで、実際どうかと言われるといつもと変わらないあの頃と同じ毎日を送っている。

なんせわたしはmbti診断でinfpの女だし、彼はenfpの男なのだ。至って当然な結果であった。


わたしの人生も今のままでも十分に楽しいのだけれど、やっぱり身近にそういう人がいるとどうしても自分の人生ってこんなもんなんだ。って思ってしまう。
他人に期待することをやめた分、相対的に私自身への期待が増す。
本当はそんな大した人間じゃないのに自己愛が強いから、わたしは本当はもっとできる。もっと素敵な人間でより良い人生を送れる。と、思い込んでは相反する現実を見て落ち込む。

これ、何回するんですか?(笑)

彼が楽しそうに話してくれたことすらも、どこか黒い気持ちで濁る。

『服のアカウントがあって今これだけフォロワーがいるんだよね。これ本当に仲の良い友達くらいにしか言ってなくて、でも◯◯ちゃんには知って欲しいなって思ったんだよね。』と教えてくれた。

わたしには想像つかないくらいのフォロワーがいて、インターネットってすげえ〜〜と驚いた。
たしかに彼はお洒落だし、服のこだわりもあってそりゃそうか。と納得した。
好きなことをしてやりたいことに繋がる。本当に凄いこと。
彼も決してマウントを取ったり自慢しているわけではないですからね!

『今度DJできるかもしれないんだよね〜!そのイベント日本在住の海外の人が多くてまだ決定じゃないんだけどもしすることになったら頑張らなきゃ〜!』と嬉しそうに教えてくれた。

彼の嬉しかったこと、わたしの知らなかったところを教えてくれることがとても嬉しかった。
本当にすごく嬉しかったのに。

なんでわたしはまた比べて悲しくなっちゃうんだろう。

したいこともなければ熱中していることもない。
わたしには本を読むこと、音楽を聴くこと、アニメを見ることしかない。
わたしの日常にはそれらと彼しかない。

それだけで楽しいけど。ひとりでも楽しいけど。

空っぽでひとりなことに気付かされるタイミングが多くて心が苦しくなってしまった。

次の休みもわたしに予定はないけど、彼は友達と少し遠出をする予定があるから会えないと言われた。
わたしがいつも優先ではないし、それは既に伝えられていることだし、わたしを1番に考えて欲しいなんて思ってはいない。
彼のしたいこと優先の考えは自分もそうなりたいのですごくいいな〜!と本当に思っていること。


友達が少ないわたしには、きっと友達が少ない恋人のほうがいいんだろうな、ということはもう分かっている。
分かっているから今の価値観の違いすぎる恋人と長く良い関係を続けていくためにはわたしが強くならなければならないことも分かっている。

わたしが劣等感を感じるのはわたしの思い描いている理想のためにわたしが努力したり行動に移したりしていないことに自分が気付いているからだということも分かっている。

『◯◯ちゃんは◯◯ちゃんを1番に考えてくれる人が本当はいいんだろうな〜って思っちゃうよ』

ってたまに言われるんだけど。
恋愛脳彼氏大好き女から言わせてもらうと、そんなんそうだろうが。すぎる。

俺もなるべくそれに近づけるようにするね、的なニュアンスのことを加えて一緒に言ってくれるんだけど。

わたしを1番に優先するなんて絶対できないのになんでそんなこと言うの?
意外に頑固で仕事も趣味も友達も全部同じくらい大切で全部に時間を割きたくて行動制限もされたくないっていう絶対に譲れない部分があるって言ってた人がなんでそんなこと簡単に口にするの?

わたしを安心させたいだとか、わたしのためを思っての言葉なんだったら全然違う。
嬉しいけど違うの。

わたしできないことを口にする人がすごく苦手で。

もうこれは前の彼で痛いほど感じてきた感情なので今回も特に信じてないんですけど。傷つきたくないから。

わたしが伝えられる言葉を全部信じきってしまうからそれが出来なかったときに勝手に裏切られた気持ちになってしまう。
ならもう最初から信じないほうがいいじゃん。ってなっちゃったんですよね〜〜。
なんか、これも寂しい考えだよね。

毎週土曜、彼は職場の先輩とご飯に行く。
たまにそのあと飲みに行ったりもする。
でもわたしと電話してくれるために早く帰って来たりしてくれる。
彼にとってそれはわたしに時間を割くための努力ってこと、ちゃんとわたしは分かってる。本当にありがとう、ごめんね。

昨日がまさにその日で、昨日ギターの練習をしたあと寝落ちしちゃってて彼からのLINEに気付けなかったんです。
多分すごく寂しい気持ちにさせてしまったし、俺の努力はなんなんだって失望させてしまったんじゃないかとすごく申し訳ない気持ちと不安でいっぱいになった。

なんでわたしはこんなにダメな人間なんだろう。
彼からの愛情を無碍にしてしまっている。
所詮口だけの人間はわたしなんじゃないだろうか、とまたわたしはわたしが嫌いになる。


前半に書いたことは昨日の昼に書いたこと。
次の日の今これを書いてるんだけど、なんでわたしはあんなこと思っちゃったんだろう。
何も分かってないのはわたしで、分かろうとしてくれているのは全部彼の方だった。

彼は気にしないで、なんて言うけど。
わたしは勝手に裏切られた気持ちになっていること、不安で寂しくなったこと、これからはこの努力を続けなくていいかもと思ってしまうこと、全部分かる。
彼はそんな深く考えてないかもしれないけど、これが続けば絶対にそうなるの。

今日も自分への失望と劣等感でいっぱいだけど。
もっとちゃんと毎日をしよう。って改めて思った。

劣等感を感じている今までからの毎日に嫌気がさすけれど、ふと考えたときにわたしは何をそんなに生き急いでるんだろうって思った。

たしかに何を始めるにも早いに越したことはないんだけど何かを始めることに遅いなんてこともないんだよね。

まずは当たり前にいつも通りの毎日を生きる。
それだけでいい。その上で何かいつもと違うことができたらすごい。えらい。
それでいいんだよね、ちょっとでも行動できることがわたしにとっては大きな一歩なんだ。
当たり前を当たり前にできることの凄さをわたしは知っています。

人間がそんな簡単に変われないことは分かっていたのに、自分のことになると急に何も分からなくなっちゃうの。
きっとみんなこんなんだよね?

この考えに至ったのは、きっとポジティブな彼に少しだけ影響されたからかもしれない。

今日もありがとうとごめんなさいの毎日。
こんなわたしを好きって言ってくれて、許してくれて、隣にいさせてくれてありがとう。

毎日、ごめんね。

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