それが答えだ! / ウルフルズ
ウルフルズは、僕の中二病を著しく改善させた恩人である。
天性のシラケ人間が、『ガッツだぜ!!』との出会いによって、
「バカになれるということは、恥をかけるということは、何とかっこいいことなのだろう」
と開眼した。
半目くらい。
君ら、ウルフルズのことよく知らんやろ?
トータス松本がリーダーやと思っとるやろ?
というかそもそもトータス松本しか知らんやろ?
ええよ。
俺もMr.Childrenは桜井和寿しか知らん。
スピッツも草野マサムネしか知らん。
CHAGE and ASKAもCHAGEしか知らん。
aikoも柳井愛子しか知らん。
あいこや。許したるわ。aikoだけにな。
まあいい。
ウルフルズの曲の中で一番好きなのがこの曲。
『ガッツだぜ!!』『バンザイ~好きでよかった~』のブレイクから乗りに乗っている時期の、ウルフルズの一つのピークの曲である。
活動が多忙を極めるようになり、ベースのジョン・B・チョッパー、ブラック田ヨンピルこと黒田利博が音楽性の違い、いや、自身の生き方に疑問を感じて脱退するきっかけになった時期でもある。
発売されたのは高校二年生の時で、購入直後は、登下校時も、休み時間も、昼休みも、愛用のaiwaの偽ウォークマンで聴いていた。
そんな曲は人生で後にも先にも、ただこの一曲しかない。
大学生の頃、法学部A101大教室の机に同級生が辛気くさいアーティストの、辛気くさい曲の歌詞を写経していた。
「僕をナントカシテよ」みたいな歌詞だった。
だから、僕はその歌詞の横に、この曲のあまりにも感動的な一節を添えてやった。
うんと飯を食え ガハハと笑い飛ばせ
まあ、飯食えやと。
雑誌かテレビか忘れてしまったが、トータス松本が、
「Mr.Childrenとか、桜井君はすっごい自分を責めるような内省的な曲を書くじゃないですか。僕らにはそういうのができない。ガンバレー!ガンバレー!って曲しか書けない」
と言っていた。
ウルフルズに対する一般的なイメージもおそらくそういう感じだろう。
しかし、宮本武蔵のように、
「俺は後悔はしない」
と言う人は、きっと悔いの多い人生を送ってきた人である。
ガンバレー!ガンバレー!という曲を歌う人も、きっとクヨクヨと、ウジウジと悩みながら人生を送ってきた人なのである。
すべてのクヨクヨイスト、ウジウジストに捧ぐ名曲。
ちなみにウルフルズのリーダー、ウルフルケイスケは目下活動休止中だ。
https://open.spotify.com/track/48sT0BWJQxN3bzSrotvS0F?si=hKnunnw2Sh6zVO6bJwRd0g
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