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未来に風は吹くだろうか

僕らodolのアルバム、『はためき』のリリースから1ヶ月以上が経ちました。今はこのアルバムに出会ってくれた皆さんにとっても、作品が耳に馴染んできた頃でしょうか。

さまざまなインタビューでも言っているので、既に目にしたことのある言葉かもしれませんが、このアルバムには「未来」と「独り」という、僕らの今を表す"兄弟"のような楽曲が収録されています。今日は、リリースから1ヶ月が経ち、僕にとって大切な曲になった「未来」という楽曲についてお話ししようと思います。少しだけ先にできたこの曲、言うなれば双子の兄のようなものでしょうか。

デモの日付を見返してみると、この楽曲を作り始めたのは2月の半ば。6月に出すアルバムの楽曲としては、かなりギリギリのタイミングです。森山からもらったデモはすでにほぼアレンジが完成していて、僕はすぐに仮歌を入れました。

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そして、そのタイミングで、歌詞の譜割(メロディに対しての歌詞の乗せ方)について森山からオーダーが。それは「Aメロの一番最初の1音は独立させないでほしい」というものでした。
普段僕が何も意識せずに歌詞を書く場合、この曲の頭の「ゆっくりと」というメロディであれば「ねぇ、今は」のように頭の1音は独立させて書いていくので、これはこの曲の中でも苦戦した部分です。それと同時に、メロディの音と音が離れているからこその言葉選びは、こだわった部分でもあります。

この楽曲の最初のレコーディングはちょうど僕の誕生日に行われましたが、まだまだ歌詞ができておらず、僕に余裕はありませんでした(笑)。しかし、ドラムとして参加していただいた深谷さんのプレイやヴァイオリンの杏さん、チェロの伊藤さんのプレイを聴き、その日の終わりにはフレッシュな気持ちでまた歌詞を書き始めることができました。

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それまではリモートで制作を進めていたので、今までと違い3人で制作をした曲だ、という実感は正直なところ少なかったのですが、レコーディングに立ち会ってみて、僕らはこれから3人で活動していくのだという事実に向き合った気がしました。それと同時に、森山とソフィアンがなんだかとても頼もしく見えたのを覚えています。そんな僕の気持ちを、正直に綴ったのがこの曲でもあります。

曲名を「未来」としたのはマスタリングの日でした。将来への不安や葛藤も、そして前へ進んでいく強い意志も歌ったこの曲にぴったりの曲名がついたと思っています。”風は吹くだろうか”、”吹くとして乗れるだろうか”、と自問自答しながらも、きっと僕らは未来を信じて”手を広げ”るのです。


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