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「独り」になって願うこと

気づけばもう8月ですね。学生の方は夏休みだったりもするのかな。
リリースから約2ヶ月が経ったわけですが、今日は前回に引き続き、アルバム『はためき』に収録された新曲、「独り」について書こうと思います。先週の記事で「未来」と「独り」は”兄弟のような”2曲だと書きましたが、この曲は少しだけ後に生まれた曲なので、弟の方ですね。

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実はこの2曲が”兄弟のような”関係性というのはピアノの森山から出てきた表現でした。僕はこの2曲のデモが出揃ったとき、同じタイミングで制作が進行したこの2曲は「表と裏」のような関係だと感じていました。その中で、なんとなく「未来」は新しいodolへ、そして「独り」は違う道を行く2人へ向けて歌詞を書こう、と考えていたので、森山から「兄弟」という言葉を聞いたときにそれまで考えていたことが腑に落ちたのを覚えています。これらの2曲は同じタイミングで生まれたことと、そして「今の自分たちのドキュメンタリーを描く」という共通したテーマがあるという意味でも”兄弟”でもあり、表裏でもあります。

人生の中ではいろいろな別れがありますが、僕にとって長年一緒にやってきたバンドメンバーと違う道を行くというのは大きな別れのひとつでした。この1年間のあいだ、僕は主に「優しいことをひとつしよう」、「全てをきっと分け合っていこう」というポジティブな内容を歌ってきました。もちろんそれらは本当の気持ちではありますが、それだけでなく「独り」で表現したような別れやそれに対する負の感情を歌うことで、『はためき』に純粋な自分の気持ちを詰め込みたかったのです。

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この曲と「未来」について、曲を作り終えたあとに気がついたことがあります。それはどちらの曲も最後に「これから」の幸せや光を願っている、という点です。これは実は狙って合わせたわけではなく、曲を書いてみて、最後の歌詞カードの校正の時に気がついたことでした。このように、音楽を作っていると、自分の気持ちを歌にすることで、どんな感情を持っていたのか改めて気がつくこともあるのです。きっと、この2曲を作っている時の僕にとっての「僕ら」という言葉がさすのは5人のことだったし、5人の「これから」の光を願っていたのだと思います。それは今も変わりません。

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僕にとって、そして皆さんにとって、「別れ」とはどういうものなのでしょうか。切なく悲しいもの?はたまた自分を成長させてくれるもの?
別れの分だけその答えがありますが、今回の僕にとってはそのどちらでもあると信じています。現在odolは年内のリリースへ向けて新曲の制作中。今回はリリース記念のライブもできたらいいな。楽しみにしていてください。

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