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うみの底に奪われた女の夢

❌誹謗中傷

何を感じるかは君次第
○現実に起こったノンフィクションですがファンタジーにまとめました。共感出来た人の癒しになれば幸いです。あなたが不思議に思っていて、信じられない事についてのヒントになれたら、より幸いです。見つかるといいですね、答え。


これは備忘録である。
本当はアイスクリーム舐めながら読める雑誌くらいのものをお目にかけたかったのだが、何故これを人に話しておこうと思ったのかは分からない。

君にも分かるかな?
幼い頃、何かした訳でもないのに、他人からうらやまれたことはある?

宝石を持っていると誤解されて、耳にしていた大切なガラスのピアスを引きちぎられたことは?

愛しいあなた、
あなたから奪われた全てのものはあなたのもの。

愛しいあなた、あなたから奪われたものは真の意味で取り上げられてなどいないから、

いつか取り戻して、その時に手に入れるのは、復讐と勝利だから。

持ちえている人には味わえない血の色の勝利、くしくもそれは、あなたに与えられた賛美。

許さないで。
愛しい人、取り戻すことを諦めないで。
歪な勝利さえ、あの時より強い自分を手に入れているから。


…ひとりの女が居た。
孤独だった。

小さな頃からピンクをつけることを許されず、他人からすぐ【かわいいもの】【綺麗なもの】を奪われて生きていた。

陽のあたる場所で咲くことを許されなかった花は、日陰に追いやられ存在を否定された。

【‪✕‬ん⃠で⃠ほ⃠し⃠い⃠】

自分のためだけに。
自分が輝くためだけに。

私の死体はあなたを美しくはしないのに?

【み⃠に⃠く⃠い⃠ 私⃠だ⃠っ⃠て⃠こ⃠ん⃠な⃠こ⃠と⃠思⃠い⃠た⃠く⃠な⃠い⃠】

嘘つき。
そう言えば許してもらえるって方程式を知ってるだけの小賢しい戯言よ。

そう言えば同情して貰えるとでも?

浅ましい。

【しかし非難されるのはプリンセスなのでした】

【ああプリンセス!あんな汚い言葉を使うなんて!】
【浅ましいですって!まあお下品ですこと!】
【追放してしまいなさい!(そうよその方が利益がある!)】
【いなくなっておしまい!(そうすれば私にだってあの人の心に入るチャンスがやってくる!)】

【おまえ、やな女なんだってな】

小さな脳みその少ないゴブリンはプリンセスの噂だけを信じてプリンセスに意地悪をし始めました。

行く手を阻んだり、悪口を言ったり、唾を吐きかけ、大切なものを奪って教室の窓から捨てた!

ああゴブリン、矮小な生き物よ!
性別が違うならその良さを活かせばいいのに!
意地悪な女の言いなり!

【あなたの意思はないの?】

【私の言うことは信じないのに、どうして向こうの言うことは信じるの?信じる根拠は?】

ゴブリン:・・・・・…

【答えられないのに】

なんで生きてるの?

【ああプリンセス!なんて事を!なんて事を言ってしまったんだ!美しいくせに!中身はおぞましい!不細工だ!ほらな!そんな都合のいい話があるもんか!】

プリンセスの粗を探すのに必死なのね。
まるで藁の中の針を探すよう。
どんなに小さな声でも聞き逃さないのよ。
ゴブリンが笑ってるのに何故か苦笑してるようにも感じるの。

いいえ、私は分かってる。

あなたが何故そうするのか。

悪の賜物よ、あなたは悪になりたがっている。

・あなたは信じたくないんでしょう、
この世にある親切や、
人にした親切が帰ってくることや、
優しくする事でどのような利益を得るのか。

・楽して全てを手に入れたいんでしょう、もしこれを信じてしまったら、努力することを受け入れなくてはいけないから。

ゴブリンに至ってはもう悪とも呼べなかった。

【お前はただの怠け者じゃないか!】

それでもプリンセスは耐え続けた。

プリンセスを助けようとすれば親愛なる衛兵の行動がむしろプリンセスを傷つける!
悪女はまたプリンセスが男をたぶらかしているとヒステリーを起こすからだ。

自分の首を絞めているのは自分なのにね。

衛兵すら彼女を積極的に救う事が出来なかった。

プリンセスがいたく悲しんだのは悪女よりゴブリンだった。

ゴブリンには自分の意思なんて無かったから。
意思のある行動なら理解も出来よう。でもゴブリンの行動は完全にただの手下に成り下がるものだったから!

悪を成敗しようという噂を鵜呑みにして、間違った人を叩いて回る匿名性の高いネットの掲示板のように。

悪女はほくそ笑んでいた。
自分が悪女ということすら気づいていなかった。

そもそもプリンセスはプリンセスになんかなりたくなかったんだけど。

クラスメイトの女の子がこう言った。
【いつか私、彼氏に3ヶ月記念日に夢の国へ連れて行ってもらうの、それでブランド物のバッグを買ってもらって、もうお姫様扱いされたいの】

プリンセスになるの!

ねぇわかってる?
プリンセスの最初の冒頭部分は、大抵不幸に見舞われているということを。

シンデレラはあれ継母になってるけど、ほんとは実母に虐められてて差別されてて虐待されてたのよ?

シンデレラは、灰(シン)被りのエラが由来だって思い出して?

本当はシンデレラは=プリンセスという意味ではなく、姉たちがエラを嘲るためにつけたあだ名なのよ?

シンデレラとは姉たちにとってはプリンセスなんて意味じゃなかった。
灰を被ったダサい女、惨めな女以上の意味なんて持ってなかったの。

でもその名前をプリンセスにしたのはエラ自身。
エラが努力したからその名前はプリンセスの名前になった。

シンデレラの物語はあたしにこう教えてくれた。

エラが、例え継母と言えど自分のドレスを作ったからさぁ連れて行って!と言った時、
華奢なプリンセスのイメージはぶっ壊れた。

なんて図太い女だろう!

分かっていたことでしょ?
ドレスを破られる事くらい…それなのになぜやろうと思ったの?

ねぇエラ、私はあなたにドレスを作って欲しくなかった。

エラが悲しむ所を私は見たくなかったのよ。

私はエラが羨ましかった。

エラが楽しそうに歌っているので誰も気づかないけど、エラはぬくぬくとなんて育っていなかった。
不幸なのに!
なぜそんな環境の中で、なぜそんなにも美しく歌っていられるの?

…あたしにはできない

あたしだって実母に虐められ妹に疎まれる姉だったけど。

あたしには出来そうにない、ただ、ただ、言い返すことくらいしか。

泣きながらベッドに倒れ込むエラを見てあたしは何も出来ないことが悔しかった。
こんなに頑張ったのに!
エラを評価するものは誰もいないの?こんなの間違ってるわ…

するとどうでしょう、ビビディバディブー!

…やっぱりね、あたしはまだディズニーを信用していなかった。

ほらね、やっぱり誰かが助けるんでしょ?

でもフェアリーゴッドマザーを眺めていてハッと気がついたの。ディズニーは都合のいいご都合展開を見せたかったんじゃない。

ウォルト・ディズニーはこう言いたかったんだ!

【いつも頑張っている素敵な子には、親切な誰かが助けてくれる奇跡があるといい】

そう言いたかったね…

何も分かってなくてごめんね。

プリンセスはその時本当のプリンセスを知ったのでした。

本物のプリンセスはぬくぬくなんて育っていなかった。

本物のプリンセスは努力の末に逆転劇を勝ち取った!

【彼氏に3ヶ月記念日にはディズニーに連れてってもらうの!(もちろん彼氏のお金でよ!)それでブランド物バッグを買ってもらうの!(もちろん彼氏のお金でね)】

「ねぇ、あなたは何をするの?」

私の問いに答えられる人はいなかったわ。

あとね、言っとくけどあたしプリンセスになりたかったわけじゃないわ。

私はお姫様を演じさせられてるだけ、私はプリンセスになんかなりたくなかったのよ。

だってあたしは不遇な環境に耐えて学び、戦ったけど、いいことなんて無かったし、私は悪女とだって友達になりたかったのよ。

白雪姫はちゃんと母を、悪人と呼ぶよりは、弱い人だと見ていたように。

白雪姫は平和主義だった。

あたしだって本来はそうだったのに。
戦わざるを得なかった、ただ人権を守るために。

あたしだってぬくぬくと育ちたかったわ!暖かいところで、優しさに包まれて。

でも、
でも…

でもそれじゃダメなんだよね。

そしたら今のあたしはいないでしょう。

どちらがいいのかしらね。

あたし未だにわかんないのよ。
どっちが良かったかなんて。

あ、そうそう、ゴブリンのその後の成り行きなんだけど、

あの後行き過ぎた邪魔に私はふらついてコケてしまって。

痛いなぁもう!

と精一杯人を傷つけていると伝えようとしたら、

自分の間違いに薄ら気づいているのにも関わらず彼はやめようとしなかった。

それを見た周りは呆れどころか引いていて、いつの間にかゴブリンの取り巻きもいなくなっていた。

怒り狂った衛兵は私を立たせ、「このクズ!」と怒鳴った。

ゴブリンはびっくりして怯んだ。

聴衆はヒソヒソ声。
あそこまでする?

悪女ですらドン引き状態。
ゴブリンは助けを求めて悪女を見た。

取り巻きが
「ねぇ、いいの?」
と声をかけたら、

「あたしあそこまでやれって言ってないし」

ゴブリンは女王様にあっけなく裏切られた。

【あたしあそこまでやれっていってないし】に、
取り巻きは思わず零したから笑っちゃったわ?

「うわっやば…」
「は?」


女王も本音を零され裏切られた。

さて。
当のプリンセスはヴィランになりかけている、幼少期のヴィラン達に出会い、勝手にプリンセス役にされて始めて、ようやく自分が善人側に居るらしいと思ったけど、ま、世界は広いから?そんな簡単にカテゴリ分けできる訳じゃないけどね。

基本的に悪人なんて、悪人の自覚がないのかもね。

蓋を開けて見ればゴブリンはただのまなけもの。

悪女は自分の首を絞めてる事に気づいてないし。

あたしはいい迷惑よ。
何がしたいの?

てかあたし、その時衛兵の1人が私より悪女の方を諌めようとしたの、忘れてないから。

お利口さんで騒がないから?

あたしの方を慰めるより先に悪女を諌めるのね?

だからつけあがるんでしょうが!

あなたがどんな人か分かったわ。
ご忠告ありがとう♡そして永遠にさようなら。

世間体的にどれが正解とかどーでもいいワケ。

あたしは究極気に入らない。

アラ、そろそろプリンセスの役を降ろして頂いていいかしら?

アラありがとう、どうも?
大丈夫、足元には気おつけるわ?

あたしマリーアントワネットくらいお行儀がいいのよ?

例え断頭台の前でもね?

とにかくあたしはどっちかっていうとプリンセスよりジャンヌ・ダルクって感じだったから、プリンセスの役はもうこりごりだからね!

アダムに初めて、「女にだって意見はある」と返したイヴのように、私もアダムと離婚する事にしたの。

アダムが最後になんて言ったか知ってる?
「この悪魔!」よ。
そしてイヴは、リリスと名前を変え、本当に悪魔になった。

アマゾネス。
女だけの世界で、アマゾネスは誰にも頼らない戦士だった。

ジャンヌ・ダルクもまた、男に頼らず自分で道を切り開いた。

そのあまりの能力と魅力ゆえ彼女は後に魔女とまで呼ばれた。

それは能力を認めることと同じだったのにね。

結果彼女は火炙りにされたわ。

噂を信じて聴衆はマリーアントワネットを断頭台へ送った。

マリーは台に上がる際つまづいて衛兵の足を踏んでしまった、その際さっと謝って、「すみません、わざとではないのですすみません、許してください」とお辞儀をして断頭台に上がったそうな。

愛息子を芽キャベツちゃんと呼んで可愛がったフランス王女は、
実はフランス人ではなくオーストリア人。

マリーは母国語を話すことも許されず、自分の国の様式すら使えなかった。
外国に嫁に行った外国人なのよ。

ちなみにオーストラリアはコアラで有名だけど、オーストリアは音楽家で有名な場所。

モーツァルトとお庭で遊んでいたという逸話が残るマリーは、モーツァルトに「僕のお嫁さんにしてあげる」と言われたそうな。

なんて可愛い話でしょう!
もしそうなっていたらマリーは断頭台になんか上がらなかった。

彼女こそ本物のプリンセスだった。

さぁあなた達、悪女デュバリー夫人とは縁を切るのよ。
例え孤独になったって、本当に努力した女の子だけが、プリンセスになれる。

さあ女たちよ!
女の子を取り戻しに行くわよ!

海の底に沈んだ、憧れのあの
アクセサリーを。

憧れのあの色を。

奪われる権利なんてどこにもないし、あなたは何にも悪くないんだから。

取り戻しに行けるのはあなただけなんだから!

死ぬまでそうしてるつもり?

言っとくけどあたしはプリンセスじゃないから!

ただの作家(Angel)よ。

ビビディバディブーするだけ!

さあ心の準備は出来た?

女の子を取り戻しに行くわよ!

本当はプリンセスなんて関係ないの。
女の子の欲しがるものは、いえ…それがどんな性別だって。

好きなものをつけていいはずなんだから!

死ぬまでそうしてるつもり?
さぁサルベージしましょ!
海の底に沈んだ、女の子の夢を。


…ここからはあたしの話。

プリンセスってなんなのかしらね。

あたしの友達の話によると、自力で頑張りすぎた長女はヒモみたいな男を引き寄せたのに、妹はブランド物のバッグを何の苦もなく受け取っていたそうよ、別に努力してなかったわけじゃないと思うけど、きっと妹の方は素直に【受け入れる力が大きかったのね】

でもそうよね、なんでも自分でやろうとすれば、【やって欲しい人が近ずいてくる】
ヒモが近ずいて来ても無理ないわ。これじゃあプリンセスには程遠いわね、もしなりたいのなら。

プリンセスになるには、受け入れる力が必要よ。
何のために王子様と結婚したの?
支え合う為でしょ?
なら多少不満があっても他人の家事のやり方でも受け入れる事から穏やかな豊かさが始まる。

やっとそこでプリンセスになれるのよ。

誰かに頼ることも大事なのよね…
皆分かってはいるのにね。

大丈夫、すぐに分かるわ。
やって貰えることはやって貰っていいのよ。
徐々に割合が分かるから。
大変な事は大変、困ってることはちゃんと表現していいのよ。
心の奥に溜め込んじゃダメ。

【でもこんな私じゃダメダメなんじゃ】とか思わないで。
欠けているからピースが埋まるのよ。出来なくて完璧なの。

あたしの友達にはこんな子が居たの、
「宿題忘れてきたから今からやる」
「何してたの?」
「見たいテレビがあったから有意義にね、見たのよ、自分のためにね」

あたしその時痺れちゃったわ!

【彼は人生を使いこなしている!】

ちなみに怠け者のゴブリンはむしろ宿題をやって来る人だったの。もちろん面倒事を避けるためよ。本質を分かってたわけじゃないわ。
クールな人ほど宿題してこない人が多かったわ?あなたもそうでしょ?
ゴブリンにはこんな因果応報があるわ。

出来ない仕事を出来ないと言えなくて仕事を抱え込み、それをなんとかやろうとして徹夜、挙句体を壊し、仕事の出来は悲惨。そこでやっと上司に状況を把握されて、「この子は出来ないも言えないのかね」と言われる。

そう。
自分のタスク以上の物を抱え込んではダメ。
それはあなただけでなく周りの人も苦しめるのよ。

プリンセスになりたい?
なら乗り越えないとね。

好きなものをつける勇気を出して。
出来ない事はちゃんと出来ないって言って。
そして受け入れる準備をするの。

もう分かったわね?

海の底に沈んだ女の子の夢は、ここでお終い。



もし本物のプリンセスの意味が世界に浸透したら、プリンセスになってもいいけど、…いえやっぱりプリンセスになんかならないわ。

女王様も嫌。
だって舐められるんだもん。

あたしに似合うのは王様の椅子しかないっしょ。

Daisyも言っていた。

これはオープニング


なるんならBAD Princess
あくまでも私は、キラキラ光る光の世界なんじゃなくて、悪からはみ出して毒舌吐かさせて貰うわ。

それがあたしの好みなの。

じゃあね!
Bye!






…それでもただ、もし本当に誰か、どこかの王子様が、「君をプリンセスにしたいんだ!何不自由なく全てを揃えてあげたい!それが僕の唯一の喜び!君にプリンセスでいて欲しい」と言うのなら。

少しなら考えてあげてもいいわ、それが…
それがあなたの幸せなら。







やっぱヤダ!
ばーか。

これはエンディング






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Daisyはより正確な和訳が3年前の物で恐らくトップに出てきますがそちらを見てもいいです。今回は雰囲気を大事にしました。

読んで頂き光栄です。
全ての''本物''プリンセス達に幸がある事を願っています。


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