「初めまして」じゃない。誰かのロマンスの続きを生きる私たちへ
人は死んだらどうなるんだろう?
物心ついた頃から、そんなことばかりを考えている。
例えば明日私が死んだとする。
すると今日と明日の境目がなくなって、好きだった人のことも、昔好きだった人に教えてもらったアドレスも、両親の顔も、隣の家から漂うシャンプーの香りも、自分が何者だったのかも忘れて、世界っていう概念のもっと遠い「ここじゃないどこか」をぼうっと彷徨い続ける。
まず、手と足っていう概念がないから、自分がどこに向かっているか分からない。
進んでいるのか、ただ浮遊している