僕らは何がリアルであるか、知っている

ハリウッドの特殊メイクや特殊造型を担当している片桐裕司さんの言葉です。わかりやすく書くとゾンビとか、モンスターとか、恐竜とかをつくる仕事をされています。近年は映画監督業にも進出されており、「ゲヘナ」というホラー映画を監督されました。

造型セミナーを受けたのは大学4年生の頃なので、もう3年も前のことです。3日間集中的に顔から胸あたりまで、好きなモデルをつかって彫塑していきます。そのときに、片桐さんが語っていた言葉をタイトルにしました。実は片桐さんのことは、「エイリアンズvsプレデター2」のメイキング写真でみたことがあったので、会場に養生シートを持って現れたときは、「おおっ、あの人だ!想像よりも細身でサムライみたいだな」と有名人に直接会ったときのような感覚がありました。厳格な人と思いきや結構ギャグを言ったりするので、ギャップがあり人としても魅力的です。そのセミナーの中で次のようなことを語っていました。

解剖学の知識や造形のスキル、経験値、そういうものがないとリアルな彫塑は出来ないと思うかもしれない。だけどどんな人でも何がリアルで、何がリアルじゃないか知っていて、自分のつくったものが何故リアルじゃないかそこを見つけて突き詰めれば上手くなる。それを突き詰める中で解剖学の知識やスキルが必要になってくるだけの話。

これはア・プリオリに、リアルを知ってるという彫塑の話ですが、
同じように仕事を選ぶときに、自分が大切にしたいものや自分が向いていることというのは生きてきた中で自分が知っているんじゃないか?とふと思いました。
“自己分析”は、就活の通過儀礼みたいになってますが、そういうリクルート会社にビジネスにされるようなものではなく、個人で自分が向いていること、大切にしたいことの「リアル」を知っていて、それを言葉とか、知識とかに落とさなければならないんじゃないかなと。特に私は、ミスマッチで2回も仕事辞めてますから。

頭の中にある、自分の人生の「リアル」を現実の世界に彫塑するために手を動かしたいなというお話でした。

経験がなくても楽しめますし、そういうものの考え方に生きてくるので
機会があったら読者のみなさんも「片桐裕司の彫刻セミナー」に行ってみてください。