「旧友から久方ぶりに連絡がきたら」→その結末を述べよ
いつもありがとうございます。
オデコサンシャインです。
しばらく会っていない旧友から急に連絡がくると警戒してしまいますよね。本記事はそんな話です。
よろしくお願い致します。
それは8年程前、私が地元埼玉を離れ仙台に移り住んだ時の話です。
当時、地元から遠く離れた土地で友人は一人のみ(前職の同期)と、知人がほとんどいない仙台で寂しい生活を送っていました。
そんな中、中学校時代の同級生である、友人Oからいきなりラインが入ります。
「久しぶり!Oです!俺今福島で仕事しているんだけど、お前今仙台なんだって?」
地元埼玉を離れ東北で働いていた友人Oが、私が仙台に越してきた事を人づてに聞き連絡したとの事。
ラインを数回やり取りしてから仙台で飲みに行く事となりましたが、地元から遠く離れた地での久しぶりの再会に歓喜しました。
そんな歓喜の再開から数日、友人Oから一通のラインが届きました。
「オデコ!街コン的なやつにいかないか!?」
8年も前の事なので定かな記憶ではありませんが、『街コン的なやつ』と濁して誘われたのは間違いありません。当時の私は街コンに行った事もなかったし彼女は欲しいしで、二つ返事で「いいね!」と返答しました。
『的なやつ』ってワード、『曖昧さ』においてのTier1過ぎるな。
後日、友人Oから街コンは現地集合でと連絡がきたので、イベント当日は仙台駅前のアーケード街を進み、イベンターにより貸し切りにされた某英国風パブに向かいました。
イベント会場には指定された開始時間に着いたものの、何故かもうイベントは始まっています。慌てて会場内に向かうと友人Oがいました。「おーオデコ!今日は楽しもうぜ!」そんな風に声かけられたと記憶しています。
会場では立食パーティーが行われていましたが、特にマッチングが行われなかったので、人見知りが激しい私がそもそも知らない人に話かけられるはずもなく、黙々と酒と飯を食っていました。
思い返せば、そもそもマッチングも行われないし、プロフィールカード等も書かないし、挙句の果てには年齢もバラバラだったし、この時点で全然街コン感ゼロでした。
会場に入ってからしばらくすると、「オデコ!この人凄い人だから、ちょっと話を聞いてみろよ!」と、友人Oが「ヤンマガの掲載漫画に出てきがちな、いけすかない間男」みたいな男を連れてきました。
この辺りで、イベントがどうやら街コンじゃないことに薄々気づき始めます。
ヤン間男が私に話かけてきました。
「君がオデコくんだね!?」
「あっ…初めまして…オデコと申します、O君とは中学校時代の友達で…」
「O君から聞いてるよ~!え~今日はありがとうね!早速だけどね、僕たちはね、皆で【※wk※tk89w3】な事をして、皆で【nh※k※n33※4】するっていう『ビジネス』をする集団なんだけど!その代表の【45※4※5in※m】と申します。今日オデコ君にきてもらった事っていうのは何かの『縁』だと思うんでウンタラカンタラ…」
ヤン間男代表の説明が右耳から入って全身より抜けていきます。
抜けていったのは説明だけじゃありません、血の気もでした。
そしていくら隙だらけな私でも流石に気づきます。
あっ、これ街コンじゃない!マルチだ!!!
代表は矢継ぎ早に続けます。
「このO君はね、人妻に手を出してしまった事があってね、その時私たちがサポートしたんだよ!ねぇO君~!」
それを受けた友人Oは『タハハ…』みたいな顔をしながら「いやぁあん時は大変だった~」みたいな事を呟きました。
(何が『あん時は大変だった』だよ。どう考えても大変なのは今現在だろ?
……
待て?隣の代表じゃなくて間男はむしろ友人Oあなたなの??(混乱))
と頭の中で思いつつも、私は愛想笑いを続けました。
私が人見知りと言う事を察知した代表はグイグイきます。止まらないトークに友人O(むしろ、間男O)は隣で大きく頷いていました。
ヘヴィメタのライブのオーディエンスのように大きく首を縦に振る友人Oを見た時の私の感情は、敵幹部に洗脳された味方と対峙して「こいつはもう…」と呟いた時の主人公のソレ、と同じでした。
続けて代表は言います。
「オデコくんもさぁ!男だったらビッグになりたいとかいい車に乗りたいとか『夢』ってあるよねぇ!?それ叶えたいよねぇ!?」
絵にかいたようなマルチっぽい台詞。
私はそれを受け言い放ちました。「ビッグになりたいって定義はなんですか?いい車に乗りたいって乱暴な決めつけじゃないですか?夢って人それぞれだと思うんですけどそれにあなたそもそも……ロンパロンパロンパ」
……嘘です。
そんなに弁が立つやつはそもそも狙われません。
実際には、私は伏し目がちにボソボソ呟きました。「あの…僕ゥなんの夢もありません…もうなんか現状で満足ですス……車もッ…最近中古車買ったんで大丈夫ッス…。アッハイ…」
おぉ…もう…これがただただ現実(≒ ローソン『これがからあげ弁当』)
その後、トイレに行くふりをして私は仙台に在住していた唯一の友人(前職の同期)にラインをしました。
「今マルチの集会にいます。逃げ出したいので少ししたら電話をしてくれないか。」と。
トイレから戻り、少ししてから私の携帯が鳴ります。
「おっ!どうした!何~今大丈夫大丈夫。何用事?わかった今向かうわ~」と電話をしながら、友人Oと代表に「ごめんなさい!急用が入ってしまって…」と伝え、電話を片手にそそくさとその場を去りました。
電話をしながら店を出た後、前職の同期から、「で?どうする?ま、とりあえず飲みに行くか」とそのまま飲みに誘われたので、マルチ勧誘のレポを肴にし、このマルチ騒動はひとまず終焉を迎えました。
蛇足気味な後日談。
そんな街コン的なやつ半年ほど経ち、友人Oからまた一つのラインが届きました。
「仙台でジョジョのイベント的なやつをやるから一緒に行かねぇ!?」と。
私は二つ返事で「いいね!」と即答します。
上記の返答、正直今回のマルチの件で一番の恐怖ポイントです。
エピソードが欲しかったのか、はたまた刺激が欲しかったのか、この時私が即答した理由が自分の事ながら本当にわかりません。
しばらくすると、友人Oから返信が届きます。
「すまん!やっぱあの話無しで…^^;」
…………
は??なんでそっちが逃げるんだ。
その後、友人Oからの連絡が届くことはありませんでした。
タイトルの答:そして誰もいなくなった(配点:2点)
にしても…
私のノート、遊戯王以外の記事が「投資詐欺」「陰謀論」「マルチ商法」と、きな臭いのが並んでいるのはいかがなものか。
最後に、この件について当時の私のお気持ちツイート(現ポスト)で締めたいと思います。
では、また。
ODEKO_SUNSHINE
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