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ニシヤマナガヤから暮らしの変化を考える

緊急事態宣言が解除されて、少しずつではあるが街にも人の姿が見られるようになった。

馴染みのお店にも顔を出せるようになってきたので、昨日は近所のニシヤマナガヤに行ってみた。

長年元気のなかった商店街に昨年オープンしたスペースだ。

通りに面した1Fに焼き菓子専門店、珈琲ショップ、花屋さんが入り、2Fにはオーナーである植村康平さんの建築事務所がある。

ニシヤマナガヤを拠点に開かれた地域の風景をつくっていきたいという植村さんとは昨年から交流を持ち、春のイベントなども企画していた。

残念ながら春のイベントは計画段階で中止となってしまったけど、今後に向けて僕たちは意見交換をして、最後にお店の外の歩道(トップ画像の写真を撮った場所)で立ち話をしたんだ。

歩道に向かって大きくひらいているお店は、歩道から店の中がよくみえる。

焼き菓子の写真を嬉しそうに撮影する女性、元気に母親と話す女の子、歩道からもよく見える花屋さんの植物。

幸せな人々の営みだ。

「地域の人たちへ開かれた空間として大きくドアを開けられるよう設計したことが、結果的に換気やテイクアウトなどの新型コロナ禍後の対策が非常にスムーズに計画出来た」

と建築士の植村康平さんは語った。

エアコンによる快適さや清潔感、騒音などといった視点では大きく開いたドアやテラス席は少しマイナスであったのかもしれないが、コロナ前には無かった「安全」「テイクアウト」という視点が加われば設計は変わる。

特に1階に面した店舗では外気と接することができる設計が増えていくんじゃないかな、と感じた。

(昨年セミナーに参加した(株)グランドレベルの田中元子さんの著書もオススメです)


新型コロナの影響により人々の生活様式は変わった。

オンラインの変化は目覚ましい。

オンラインのミーティングやイベントは確かに増え、僕自身も音楽のライブ配信にはオフラインにはない可能性を感じる部分はある。

そして、この日ニシヤマナガヤで見た風景からは街のあり方の変化も感じた。

変化するのはオンラインの生活だけではなくて、オフラインの生活も変わる。

都心のお店に行っていた人が近所の店に通うことも増えている。

遠方の大規模なイベントが難しい時期は、家の近くで小さなコミュニティの中でのイベントが増えるかもしれない。

商店街の1階から人々の暮らしが変わっていく可能性に思いを馳せて、ちょっと嬉しい気分になった。