徒労と讃歌

全てが水泡に帰す様を
目に焼き付けることが
あらかじめ決められた
運命かのように
あらゆる物事が進む時

種を蒔き
苗を植え
細やかに剪定をし
ひと時も配慮を怠らず
やがて実を結ぶことを
夢見ながら
穏やかな心を
保ち続け
少しぐらいの不条理は
和やかに見送り
誰のことも咎めず
研鑽を積み
自己を錬磨し
労を惜しまず
慈愛の心を持って
日々を過ごしても
それでも
何一つ成果を得られなかった時

讃歌は鳴り響いている

誰が為の讃歌か?
誰を讃える歌か?

あなたを

あなたの
今までと
これからを

そして
あなたの今を
この瞬間を

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