メモ_頭蓋をこそいで
にゃおにゃお!
( ※「こンにちヮ!」の意)
みなさんお元気ですかにゃ?
今日はみなさんに 🉐自己流ライフハック🉐 をお伝えするにゃ!
にゃーはコレをためしてから、
寝る前に頭がちょっとかる〜くなって、
起きてる時のしにたさがちょび〜っと軽くなったにゃん!
とりま、どゆことやってるか、開始初日のおためしメモを転記しとくにゃ!
みんにゃも気軽に ためしてにゃ〜!🐾
某日
怠惰な自分のツケを払うため26:00までバイトをし、布団に倒れ込む。
29:00に起きねばならない。
なんとか風呂を浴びて布団に入るが、ねれない。
安物のマットレスはくたくたにしなびて、こぼした残飯から異臭がする。どうでもいい。
ねるのがこわい。
動悸が止まない。
ねれず、枕元の水を飲み、ふと、
頭蓋を内側からこそごうと思った。
でも道具がない。
素手でこそごうとしても、きっと、ぬめるばかりでどうにもならない。
ノミなんて持ってない。から、頭のなかで借りてくることにした。
見慣れた物理現象になぞらえなければ、月並み以下のおつむのおれはうまく想像もできやしない。
いつも、自分がばかでさみしくなるな。
目をつむり、内側の骨肉や意識や灰白質をこそげとろうと唸っていると、自分の見落としに気づいた。
俺の頭蓋は、意識は、この肉に囚われる必要なんかない、と、そんな簡単なことを忘れていた。
意識そのものが錯覚に過ぎないように、自我の場所は頭蓋のうちではない。
視覚に頼りきりなせいで、知覚している景色に自我が貼りついているように錯覚しているだけだ。
身体感覚も、自己の身体からズレさせてやることだってできるはずだ。生活上、合致させることが必要なだけで。合致させる機制が無意識に働いてくれているだけで。
頭蓋の内側をこそぎとるなら、もっと外へ、意識も感覚も拡散させてやるのがいい。
自我ってどこにあるんだろう?
そのことを考えると、いつも寒々としたそらおそろしさに襲われる。
けど、それはもうしょうがない。
わからないものはわからない。
心地よくあればいい。
くるしいのは、くるしい。
透明なノミを振るう。ハンマーは要らない。
じわじわ、頭蓋にこびりついた感覚が剥がれていく。気がする。
右側のほうがしつこく固着していて、ときおり滑るノミが外へと向かう。穴が開いてくれ。
すこしずつ、毛穴の痛覚をアンテナにして、身体から1ミリ、1センチ、5センチくらいまで感覚が延びてゆく。
髪の毛たちがのたうち、架空の脳を掻きまぜて、景色やテクストが乱雑に、おれの意図から離れて飛び交う。
かるくなっていく。
脈絡のない閃光たち。
エッチングのスクラッチのような細い線が入り混じり、障害学級のたかひろくんの虫歯だらけの笑顔、アスディワル武勲詩の挿絵地図、アムカをやめてと懇願するLINE、むりやり嗅がされたベゴニア、天気予報の雷マーク、父親の罵声、獣道のやわらかなつちくれが抱えた湿度、そんなものたちが気楽に勝手に浮かんで消える。
ブラウン管の砂嵐みたい。
きづけば、口角があがっていた。
たのしい気持ちでフラッシュバックたちのダンスに浸る。
おれは、うれしくなっていた!
あっというまに1時間がすぎ、おれは寝ていたらしくて、妙に身体は軽く、労働へ向かう準備をして、昨晩のきもちよさの思い出しわらい、
これからも毎晩ためしてみよ〜とおもったのニャ!🐾